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マツダがフォードから得たもの、学んだこと

5/24(金) 17:00配信

日経ビジネス

――だって、「フォードからいろいろ買った」とおっしゃったではないですか。さては木谷さんも、ものすごい負けず嫌いですね。

木谷:いやいや、だって、彼らの規模には驚きましたよ。だけど、人数がこれだけ違って、これだけ能力がある人が、これだけ予算をもらってやっていれば、このくらいの研究結果の差は出るよね、ということで、それ自体に驚きはなかった。

――ええと……。

木谷:やっていることの方向は我々と同じで、でも、進み方は、これだけ体力の違いがあれば、そりゃこのくらいは違うよね。じゃ、先に進んでいる部分は買わせていただきましょう、ということです。

――ああ、そういうことですか。時間を(フォードグループ価格で)買う、と。

木谷:そして、研究が進んでいても、じゃあ本来の目的である、彼らのクルマの開発期間が短いか、といったら、短くないんです。まぁ、マツダとフォードではそもそも規模が全く違いますし、クルマづくりのプロセスも異なります。ですので、(モデルベース開発による効果が異なるのも)当然といえば当然なのですが。

●フォードはマツダに先行実験させたかった?

――原因があるとすれば、それはおそらく「デジタルワールド」と「フィジカルワールド」の連結度のお話ではないですか。デジタルのほうがいかに進んでいても、フィジカルにつながっていないと意味はない、という。

木谷:そう。技術開発の成果が、本当の開発プロセスの中に完全に組み込まれてないことも一因だと思います。両者が別々の世界になっていたのでしょう。

 新見(光弘氏、MDIの基となる「開発期間短縮プロジェクト」の主導者、連載第1回参照)から聞いていた話ですが、たぶんフォードは、マツダに研究させて、実験して、その成果を自社に展開したかったんだと思いますよ。

――「いっぱいお金を使って、研究は進んでいるんだけど、思っていたほど開発期間は縮まらないな」というときに、東洋の、今度子会社になったところが「頑張って縮めます」と言っているぞと。

木谷:日本人はまじめだし、あいつらちょっと使ってやらせてみたらって。

――そんなところですかね。

木谷:でも、今もフォードの人との交流があるんですけどね、彼らと喋っていると、マツダがうまくいったからフォードでも、とか、そういう話でもなさそうです。

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最終更新:5/24(金) 17:00
日経ビジネス

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