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夏に向けて練習に集中できる環境が「確保された」佐々木朗希

5/25(土) 11:03配信

週刊ベースボールONLINE

 今春、大船渡高はチームとして「東北大会出場」を目標に掲げていたが、岩手県大会で初戦敗退。ノーシード校として最後の夏を迎えるが、163キロ右腕・佐々木朗希(3年)としては練習に集中できる環境が「確保された」という見方もある。

 昨夏の甲子園では、吉田輝星(現日本ハム)がいた金足農高(秋田)が準優勝の快進撃を見せた。同じ東北地区で公立校から飛び出した「令和の初代怪物」にテレビをはじめ、新聞、通信、雑誌のほか、ネットメディアも大きな注目を示している。影響力が絶大であるテレビは朝・昼のワイドショーでもたびたび取り上げ、すっかり「時の人」。野球ファンでなくても「佐々木朗希」の名前が頭の中に擦り込まれている全国の視聴者もいるはずだ。

 過熱報道のほか、あまりのフィーバーぶりに佐々木の周囲は神経をとがらせている。昨年の段階から学校側は規制をかけており、独占取材は原則的にNG。佐々木が公の場で口を開く機会は、かなり限られている。

 試合後に取材時間が設けられる公式戦以外では、3月の対外試合初戦(3月31日、対作新学院高)と4月29日に大船渡市内で行われた春季県大会へ向けた記者会見のみ(高校日本代表として参加した国際大会対策研修合宿でも3日間対応)。この春、大船渡高が東北大会に出場していれば、同大会前に設定される予定だったが、1回戦敗退のため消滅。今後は最後の夏となる岩手大会(6月26日抽選会、7月11日開幕)の前にセッティングされる予定の1回だけとなっている。

 公式戦後の取材時間も約10分。本人が発信する場は少なく、伝える側としては非常に難しい状況となっているが、学校サイドの見解としては「あくまで高校生」というスタンス。確かにそこは大人がコントロールしないと、歯止めがきかない事情も理解はできる。

 佐々木に以前、「注目されることはどのように受け止めているのか?」と質問をしたことがある。その答えは「普通です」と一言。現状を歓迎しているのか、あまり好んでいないのか、どちらとも取れるコメントを残している。

 ただ、一つだけ言えるのは、大船渡高として35年ぶり2度目の夏の甲子園出場を目指すにあたり、大事な地元の仲間たちと練習に向き合える時間が多くできたことは確か。山形で行われる東北大会(6月6~10日)に出場していれば、何かと落ち着かない日々を送ることになっていたはず。現場としては県大会1回戦敗退という現実を、プラスに転じるしかない。泣いても笑っても、佐々木に許された公式戦での黒星はあと一つ。7月まで中身の濃い時間を過ごしてほしい。

文=岡本朋祐 写真=井沢雄一郎

週刊ベースボール

最終更新:5/25(土) 11:03
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