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国境を越える特殊詐欺 警察の「国際協力」で縮小できるか

5/25(土) 16:00配信

NEWS ポストセブン

 半グレによるリクルートは、先輩後輩、そして地縁を辿って行われてきたが、最近では逮捕されるリスクも高く、末端要員集めは容易でなくなった。筆者がこれまでも書いてきた通り、SNSを通じたリクルートも行われているが、人材の「質の低下」は免れない。その結果、思わぬところからボロが出て、組織もろとも検挙される危険性も高い。そんな時、これら違法組織にとって「渡りに船」ともいうべき新たなパートナーが現れたのだという。

「具体的には言えませんが、東アジアを拠点にする海外マフィアです。彼らと日本の暴力団は、かつてもシャブ(覚せい剤)やコカインなど違法薬物の取引においても協力関係にありましたので、必然的にこうなったのかなと。日本で集められた詐欺の末端要員は、暴力団を通じて、現地マフィアが用意するハコ(詐欺の拠点)に送り込まれ、日本向けに詐欺電話をかけまくる。マフィアの息のかかった役所、警察がいるエリアであれば、まず逮捕される心配はない。中国にマレーシア、タイ、フィリピン…。各国に少なくとも数十人ずつの日本人詐欺グループがいます」(元暴力団男性)

 これら海外マフィアは、海外で詐欺拠点を準備したり、詐欺要員たちの監視をするだけではない。お互い東アジアを拠点にしているという「地の利」を、そして社会の相似点を利用し始めた。

「日本で、中国向けに”振り込め詐欺”の電話をしていた集団が一斉に挙げら(検挙さ)れたでしょう。これは、同じ海外のマフィア、そして日本国内の暴力団が関与していると聞いています。東アジアは日本と距離的にも近く、時差もそれほどない為に詐欺電話をかけやすい。また、特に中国と台湾、そして韓国は日本と同様に高齢化社会で、若者が金に困っているという状況」(元暴力団男性)

 3月から4月にかけて、千葉県や山梨県で入管難民法違反で逮捕された台湾籍の男女グループが、中国向けの特殊詐欺で「かけ子」をやっていたとみられると警視庁が発表している。中国の高齢者を標的にした特殊詐欺に関する台湾警察からの情報提供をもとに捜査した結果、彼らの活動が覚知され逮捕に至った。特殊詐欺を摘発するには、国際協力が不可欠となりつつある。

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最終更新:5/25(土) 16:00
NEWS ポストセブン

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