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あなたの組織に最適なネットワークはなにか?

5/25(土) 8:01配信

コーチ・エィ

ネットワークを左右する、二つの変数とは?

カルフォルニア大学のポール・レオナルディ教授らは、人と人の相互作用に焦点をおいて組織活動を分析するリレーショナル・アナリティクスと呼ぶ研究を行っています。

たとえば、「効率的」に業務を遂行できるチームは、どんなネットワークなのでしょうか。研究によって、2つの変数が突き止められました。

1つ目は、内部密度(internal density)。これはメンバー間の相互作用と連携の量を表します。

2つ目は、外部範囲(external range)。これは、メンバーが外部に持つ人脈の大きさを意味します。

「効率的なチーム」は「内部密度が高く、外部範囲が広い」というネットワークの特徴を持っていました。

つまり、チームメンバーは信頼し合いコミュニケーションが多く、各メンバーがそれぞれ独自の人脈で外部にアプローチし、必要なリソースを確保できるということです。このようなチームは一般的に優れたチームと考えられます。

一方、「イノベーションを起こすチーム」の成功条件は違うものだったそうです。

まず、「外部範囲」は広い方がイノベーションにつながります。イノベーションには多様なアイデアが必要で、支援や支持を受けとるために外部のネットワークが有効だからです。

一方、「内部密度」は低い方が良いのだそうです。なぜなら、イノベーションを起こすには、意見の相違や議論といった創造的摩擦が必要であり、相互作用が多いと考えが似通ってイノベーションに必要な対立が少なくなってしまうからです。

こうしてみてくると、「組織活動に理想的なネットワーク」というのがある訳ではなく、効率性やイノベーションなど、目的によって求められるネットワーク像は変わるということがいえるのです。

「イノベーションを起こすチーム」について、レオナルディ教授は米国拠点の大手自動車会社の製品開発センターでも調査を行っています。

この会社では、イノベーションを起こすために、メンバーのバックグラウンドが多様になるよう、慎重に人選してチームを作っていました。しかし、インドに新設されたセンターは、同じ年代でバックグラウンドの似通ったマネジャーを集めることしかできませんでした。

ところが、このインドチームはメンバーが遠慮なく議論を戦わせるなど、「内部密度が低く、外部範囲が広い」ネットワークをつくっていったのです。そして3年間、他のどのセンターよりも多くのイノベーションを生み出したそうです。

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最終更新:5/25(土) 8:01
コーチ・エィ

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