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ステラ マッカートニーはグーグルと組み、「サステナビリティの可視化」に挑む

5/25(土) 13:10配信

WIRED.jp

サステナビリティに関して妥協なき挑戦を続けていることで知られるファッションブランド、ステラ マッカートニー。同ブランドが、ファッション業界全体に改革をもたらすために新たな取り組みを始めるという。手を組んだのは、あのグーグルだ。

ヴァリューチェーンの上流までトラッキング

「変化の担い手となり、今、そしてこれから私たちが住む、美しくサステナブルな世界にふさわしい方法で高級品を作るために、従来の境界を押しひろげることに挑み続けます。妥協はしません。」ラグジュアリーファッションブランド、「ステラ マッカートニー」のミッションステイトメントだ。

その宣言の通り、同ブランドはこれまで妥協なき闘いを続けている。レザーやスキンファー、羽毛といった動物由来の素材やPVC(ポリ塩化ビニル)は一切つかわない。代わりに使うのは、再生カシミヤやナイロンをもとにした再生繊維、人工スパイダーシルクといった環境にやさしい新素材だ。

昨年12月には、環境保護に特化した基金「Stella McCartney Cares Green」を設立。約1年前にロンドンにオープンした旗艦店は、壁は再生紙製、家具はヴィンテージかリサイクル素材製、マネキンは生分解可能なサトウキビ製という徹底ぶりである。

そんなステラ マッカートニーが、ファッション業界全体に変革をもたらすための新たな取り組みを始めている。手を組んだのは、あのグーグルだ。

素材のサステナビリティを「見える化」

5月15日から開催された「コペンハーゲン・ファッション・サミット」で、グーグルはステラ マッカートニー、そしてファッションコンサルタント企業のカレントグローバル(Current Global)とともに、新しいクラウドツールの開発に取り組むことを発表した。その目的は、素材のサステナビリティを「見える化」することである。

グーグルらは、まず数カ月かけてさまざまなリソースから情報収集に着手する。ステラ マッカートニーが独自のサプライチェーンから集めた数年分のデータも、ここに追加される予定だ。その後、グーグルはそれらのデータを機械学習アルゴリズムを通して集約するという。

ゴールは、デザインや素材調達のときに判断材料にできる「インサイト」を生み出すことだ。温室効果ガスの排出量、水の使用量、汚染物質の量、土壌への影響といった指標を立て、どこの素材を使うとどのくらいの環境負荷があるのかをわかりやすく示し、それをステラ マッカートニーだけでなく、ファッション業界全体が役立てられるようにするという。

今回のプロジェクトは、手始めに「コットン」と「ヴィスコース」のふたつを対象にしている。後者は木材パルプを原料としており、生産のために毎年1億5,000万本の木が伐採されているという。乱伐された木材由来のヴィスコースを使えば、それは回り回って環境破壊につながることになる。

グーグルらは、ファッション業界で大量に使われていること、そしてデータが比較的手に入りやすいことなどを理由に、このふたつの素材を最初のターゲットに選んだ。ただし、プロジェクトの開始後に、ほかの素材への拡大も考えてるという。

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最終更新:5/25(土) 13:10
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