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被災した自宅再建、ローン負担軽く 救済制度どう使う

5/26(日) 7:47配信

NIKKEI STYLE

台風や豪雨、地震などによって住まいが被災し、修復や再建が必要になることが増えている。いざというときに役立つのが政府などが設ける様々な支援制度だ。公的な給付金や税金の減免のほか、住宅ローンの債務軽減の仕組みも整いつつある。それぞれの活用法を理解しておきたい。
2016年4月の熊本地震、18年7月の西日本豪雨などでは多くの住宅が被災し、被災者生活再建支援法に基づく給付金を受けた。同制度は地震や津波、暴風、豪雨、洪水などを対象に最大300万円が支給される(図A)。地域の被災世帯が一定数を超えるなどすると適用される。

家が被災すると所得税が軽減される制度もある。(1)被害の状況に応じて一定額を所得から差し引いて税額を減らせる雑損控除(2)所得税の一部か全部が免除される災害減免法上の制度――だ。被災者はどちらか有利な方を選んで確定申告する。

■破産手続き回避

家の被災でとりわけ深刻なのが、住宅ローンの返済中に災害が起きる場合だ。家が損壊したにもかかわらず借金だけが残る。そんな事態に備えて知っておきたいのが全国銀行協会などが事務局になってまとめた「自然災害債務整理ガイドライン」だ(図B)。

金融機関との合意に基づき債務を整理するためのルールとして16年4月に運用が始まった。今年3月末までに同指針にのっとり319件の債務整理が成立した。熊本地震、西日本豪雨、18年9月の北海道胆振東部地震などが対象となっている。

返済困難に陥った際に借入先の銀行などに申し出ると、弁護士らが無償で協力してくれる。協議して合意が成立すれば簡易裁判所に特定調停を申し立てるという流れだ。
破産手続きに比べて債務者のメリットは大きい。被災後の生活に必要な資金を手元に残しやすいためだ。破産の場合、資産処分により最大でも99万円しか残らないが、同指針に基づく債務整理では最大500万円を確保でき、残りの財産でローンの一部を返済する。被災者生活再建支援金や義援金などとして受け取ったお金も温存できる。
日本弁護士連合会災害復興支援委員会幹事を務める弁護士の亀山元氏は「もし被災したら早めに金融機関に出向いて同ガイドラインを使いたいと伝えるのが大切。事前に登録された弁護士らが手助けをする」と話す。
家の被害が甚大な場合は建て直すか、新たに購入する必要が出てくる。住宅金融支援機構には被災者向けに低利で融資する住宅ローン制度「災害復興住宅融資」がある。通常タイプの金利は年0.41%(今年5月分、特例加算部分は1.31%)。
住宅が被災して自治体からり災証明書を交付された場合が対象だ。被災日から原則2年間申し込みを受け付ける。

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最終更新:5/26(日) 12:15
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