ここから本文です

日経「内定辞退」記事が炎上。企業が呆れるモンスター辞退者の実態

5/26(日) 8:47配信

bizSPA!フレッシュ

「採用に人手を割けない」企業の懐事情

――ここ数年は売り手市場だが、内定辞退に対する企業の認識に変化はあるか?

佐原資寛(以下、佐原):企業側もレピュテーションリスク(企業に対する否定的な評価や評判が広まるリスク)があり、無茶な辞退防止策を取ることが難しい。とはいえ、学生の心境把握をリアルタイムで行わないと、入社直前に辞退されるリスクもあり、「内定辞退防止」にニーズは高く、その中でも学生の心境を可視化することに対してのニーズが高まっている。

 また、採用担当者の数は増えないが採用数を増やしている企業も多く、売り手市場の加速とともに、内定者フォローにおける効率を重視する傾向も強まっており、そうした観点でのテクノロジーの活用にも注目が集まっている。

――内定辞退で企業にどんなデメリットがあるか?

佐原:企業のデメリットとしては、自社が思う優秀な学生に入社してもらえないことが挙げられる。早期に内定を出した学生のほうが、他からも内定をもらい辞退する傾向が強い。しかし、企業側も早期内定の学生のほうが自社にとって優秀であると考えることが多いので、人財の質という面で、早期内定学生に辞退されないに越したことはない。

採用担当者が恐怖する「モンスター内定者」

――内定辞退されて、具体的に企業が困った事例は?

佐原:一番困るのは、入社直前に辞退されたり音信不通になることです。たとえば、新卒採用数の多い小売業のA社は、採用担当の人数は決して潤沢とは言えませんでした。不人気業界のため、内定を出しては辞退されることを繰り返し、ようやく1月に採用数が充足できます。

 しかし、入社に向けた連絡に一向に反応しない内定者が数名。不安を抱えながら4月の入社式を迎えると、案の定、そのうち1名が会場に来ませんでした。複数の担当者の携帯電話から何度も電話して、ようやくつながったのは、当日の夜。電話口で言われたのは「辞退したつもりです」の一言、すでに他社に入社していた。

――なかなかヒドい話ですね。

佐原:あるいは、まったく連絡がつかない「サイレント辞退」のままのケースもあります。手厚い内定者フォローをしていたサービス業のB社は、遠方の学生には宿泊費、交通費も支給して、首都圏にある本社で開催されるイベントに学生を呼んでいました。

 ところが10月になると、積極的に参加していた地方在住の内定者1名と急に連絡が取れなくなった。メールには返事がなく電話にも出ない。留守電にメッセージを入れても折り返しがない。担当者の頭をよぎったのは「サイレント辞退」でした。

 しかしイベントにも積極的に参加していた内定者がサイレント辞退をするなんて信じられず、何度も電話をするも、ついには着信拒否。担当者もようやく踏ん切りをつけて追加採用に頭を切り替えたそうです。

2/3ページ

最終更新:5/26(日) 13:51
bizSPA!フレッシュ

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事

Yahoo!ニュースからのお知らせ