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<経営者・編集長インタビュー> 淡輪敏 三井化学社長 2019年6月4日号〈週刊エコノミスト〉

5/27(月) 11:25配信

mainichibooks.com

 ◇クルマ・健康・食品に注力し2兆円

── 何を作っている会社ですか。

淡輪 プラスチックの原料、樹脂などを作っています。汎用(はんよう)品より機能の高い製品が中心です。他にもメガネのレンズ原料など特殊な製品、農薬、ファインケミカル(精密化学品)など多様な商品を製造しています。

── 力を入れている分野は。

淡輪 自動車を中心としたモビリティー、ヘルスケア、農薬や包装材などのフード&パッケージの3分野です。車の構成部品には大量のプラスチックが使用されています。メーター類を設置するパネル、ドア周辺、座席シート、ヘッドライトのカバー。エンジンルーム内のコードカバー、耐熱製品、振動を吸収する部品など、自動車向けにはありとあらゆるものを提供しています。

── 強みはどこにありますか。

淡輪 主力樹脂のポリプロピレン・コンパウンドはバンパーに使う場合、塗装せずに光沢が出るなど機能性を高めています。ドア周りのゴムでも抵抗なく開閉でき、振動を吸収する技術を持っています。

── 自動車業界は電気自動車(EV)、自動運転、シェアリングと大きく変わりつつあります。

淡輪 EVになり、エンジンがなくなると耐熱の要求度は低くなる。その代わりに軽量化をもっと追求しないといけない。軽量化は、走行距離や燃費に影響するため、動力源が何であっても求められます。ただプラスチックは金属に比べると強度が弱い。その課題を克服し、多くの自動車部品をプラスチック化していくのが我々の最大の課題です。

── ヘルスケアの分野は。

淡輪 メガネレンズの原料であるレンズモノマー、とくに屈折率が高くて薄い高級グレードでは世界シェアで8~9割です。新興国でも生活レベルが上がり、軽く薄いものが求められています。

 ◇新次元の遠近両用のメガネ

── 画期的な技術の遠近両用レンズを開発したとか。

淡輪 1枚のレンズで遠近が簡単に切り替わるメガネを開発しました。従来の遠近両用メガネは視線により屈折率が違うので使いにくい。そこで電子液晶レンズを挟み込んでスイッチ・オフの時は遠・中距離、オンにすると屈折率の差が生まれ近距離が見えるようになる「タッチフォーカス」というメガネを作りました。4時間でフル充電でき、1週間持ちます。

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最終更新:5/27(月) 11:25
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