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1人当たりペン使用本数はイスラエルが世界1位 海外で7割かせぐパイロット

5/27(月) 11:10配信

NIKKEI STYLE

《連載》トップに聞くセレクション パイロットコーポレーションの伊藤秀社長

デジタル時代の今、手書き文字の良さが改めて見直され、文具が人気を集めている。筆記具大手のパイロットコーポレーションは創業100年。消せるボールペンや格安の万年筆などヒット商品を生み出してきた。伊藤秀社長は「筆記具は面白いモノを出せばコト消費とつながりやすい。コスパと感動を提供していきたい」と次のヒットをうかがう。

■個人の好み、筆記具なら反映しやすい

――文具店が開くイベントは多くの客でにぎわっていますね。

「SNSを通して文具が今、面白いねとなっているのでは。こう言うと失礼かもしれませんが、ノートはそんなに個人の好みはないと思うんです。一方、筆記具は個人の好みがすごく出て話題になりやすい。こういう色よいね、この形が面白い、機能がよいねとか」

――若い人がおもしろがってくれる商品は?

「(書いた文字を消せる)フリクションはシリーズでいろいろ展開しています。ボールペンから始まり、蛍光ペンやサインペン、スタンプなど。新商品を出すたびに面白いねと言われています」

「あとはジュースシリーズ。水性ボールペンを中心にマーカーもあります。(真っ黒な紙の)ブラックノートも出して、それに書くと映えるパステル色やメタリック色も出して話題になっています」

――黒い紙に書いて何に使うんですかね。

「あんまりわからんですよ(笑)マツコ・デラックスさんのテレビ番組で取り上げられて話題になって。最近は分からないことが多いですね」

「日本は同じ筆記具が長く続くのではなく、変わっていく市場性があります。みんなが持っているペンではなく、私なりのペンを持ちたいという傾向が出てきています。それが自己アピールにつながってくる。そういう時代になってきました」

――マーケティングで工夫している点は?

「これから大事なのはユーザーとのつながりです。ファンを意識した商品開発が必要になります。以前のように、絶対に良いものだからヒットするはずだ、というのは独りよがりとして捉えられます。ユーザーとの双方向のやり取りの中で考えた方がヒット商品につながる確率が高いです」

「フリクションも発売前は『筆記具は消えないものとして俺たちは追求してきたじゃないか』とフランスの(子会社の)社長と議論したのですが、彼は絶対売れると主張して実際ヒットしました。よくよく聞いてみるとフランスではニーズがあった。それに我々日本人は気づかなかった。常にお客が何を求めているか敏感になっていなければいけません」

――筆記具は技術的にはある程度まで行き着いていて、今後ヒット商品が生まれる可能性はあるんでしょうか。

「確かに技術的には相当進化しましたね。ボールペンには油性、水性、ゲルがあるわけですが、ゲルにきた時点でかなり進化しきってきたかなと。かなり限界に近いところまで来ています。あとは筆記の良さというよりは、たとえば色が面白いとか、そういうところでまだまだヒット商品の可能性はあります」

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最終更新:5/27(月) 15:16
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