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5月に読みたい「心の悩み」や「対人関係」を考える5冊(漫画篇)

5/27(月) 20:13配信

GQ JAPAN

なんとなく調子が悪い、気持ちが沈む……。そんな5月に読みたい漫画をピックアップ。

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閉塞状態から“ヌケ”るために読みたい5作

エッセイ漫画で「うつ病」が大きく扱われるようになってから、約20年が経つ。藤臣柊子『みんな元気に病んでいる。 心がしんどい普通の人々』(1999年)あたりを嚆矢として、2000年代には夫の闘病生活を描いた細川貂々『ツレがうつになりまして。』シリーズが大ヒット。自らの失踪やアルコール依存・うつ症状・入退院を記した吾妻ひでおの『失踪日記』(2006年)は、マンガ界の名だたる賞を総なめにした。最近では、田中圭一『うつヌケ うつトンネルを抜けた人たち』の大ヒットが記憶に新しい。

ここでは、「うつ」から少し範囲を広げ、心の悩みや、対人関係の問題について描く作品も含めて紹介しよう。

細川貂々・大野裕『ツレと貂々、うつの先生に会いに行く』朝日新聞出版

■うつを理解するための入門書

『ツレがうつになりまして。』で、うつ病のありようを世間に広く伝えた細川貂々が、治癒後に改めて精神科医の大野氏に数々の質問をぶつけたエッセイ漫画である。

この本では、うつ病を「脳の中に変化が起きて精神的なエネルギーが落ち込んでしまう」「体全体のバランスが崩れている状態」と定義している。つまり、一般に思われているような「心の病気」ではないというのだ。「心」は心臓のあたりにあるのではなく、「人と人とがかかわったときに発動する」、それゆえに、身体の変調が周囲の人間関係の変調ともつながるのだと明快に説明する。

「病気と単なる落ち込みはどう区別するの?」「うつ病の人に家族はどう接すればいいの?」「日記は大事」「治ったら気をつけるべき点は?」などの細かな質問が並んでおり、うつになるわけから再発防止策まで、うつ全般を理解するための入門書として推薦できる。

細川貂々、そして上記に紹介した藤臣柊子は「うつ」に関する著作が多く、発行部数的にも広く読まれている作家だ。また2017年の田中圭一『うつヌケ』のヒット後は、食べ方の指南書『マンガでわかる ココロの不調回復 食べてうつぬけ』(奥平智之・いしいまき)、うつ病患者の作者が妊娠体験を記す『うつ妊! ~私、妊娠しちゃダメですか?』(月ヶ瀬ゆかり)など、「うつ」を扱いつつ内容の細分化が進んでおり、「うつ漫画」というジャンルができそうな勢いだ。

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最終更新:5/27(月) 20:13
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