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「人に期待するとしんどい、期待は自分に」下重暁子さん

5/27(月) 14:30配信

webマガジン mi-mollet

 「分かち合えない」「わかり合えない」、だから男と女は面白い――。そんな夫婦観を綴って話題となっている下重暁子さんの新刊『夫婦という他人』。夫婦の問題、家族の悩みなど、下重さんの考えを伺いました。

下重暁子1936年生まれ。早稲田大学を卒業後、アナウンサーとしてNHKに入局。1968年にフリーとなり、民放キャスターを経た後、文筆活動に入る。『家族という病』(幻冬舎新書)、『鋼の女―最後の瞽女・小林ハル』(集英社文庫)など著書多数。最新著書『夫婦という他人』(講談社+α新書)、『極上の孤独』(幻冬舎新書)が話題となっている。

 

自分に期待して生きることは想像以上に嬉しい

 「自分のことは自分で食べさせていく」。幼い頃にそう決心し、82歳の現在まで、何度も壁にぶつかりながらもその信念を貫き続けてきた下重暁子さん。36歳のときに3歳年下の男性と結婚をしますが、その後も財布は別々の完全独立採算制で生活。仕事を続けるのはもちろん、家事もそれぞれがおこなう。夫のことを“つれあい”と呼び、「お互いに“個”の存在なのだからなかなか理解できないところもあって当たり前」という夫婦観で向き合ってきたそうです。
 mi-mollet編集部には、「夫が何も手伝ってくれない。自分中心な夫に嫌気がさし、離婚を考えている」、「子供ができて以来、女として見てもらえないのがつらい」といった声が多く寄せられていますが、下重さんはそういった悩みをどのように受け止められるのでしょう?

「よく『夫が結婚記念日を忘れていた』という嘆きを耳にしますが、皆さん、夫にとても期待しているのだなと感じます。でも忘れたもんはどうしようもない。そこに期待してガッカリする時間のほうがもったいないと、私などは思ってしまいますね。

 夫婦といっても、最初から“個”としても違えば、育った環境も違います。ですから気持ちが通じないなんて当たり前。それよりも私は、自分に対しても家族に対しても、もっと“個”を大事にすべきだと思っているのですよ。結局、人は一人で生まれて一人で死んでいくもの。その覚悟を持てば、自分らしく生きていけるものです。私は幼くしてその喜びを知りましたから、つれあいにまったく期待していませんし、自分にも期待してほしくないと思っています。ただしその分、経済的、精神的自立は貫いてきました。結婚してからずっと独立採算制をとってきたことも誇りに思っています。

要するに、私は夫にではなく自分に期待して生きてきたんですね。皆さんも、期待するなら自分にしましょうよ。自分になら、どれだけ過剰な期待をしてもかまわないんですから。もちろん努力もいりますよ。期待にこたえられなかったら、それは全部自分のせい。誰のせいにもできませんから。しんどいことですが、自分の脚で立っているという喜びは想像以上に大きいものでもありますよ」
 

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最終更新:5/27(月) 17:42
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