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失敗を「引きずる人」「糧にする人」の致命的な差

5/27(月) 14:50配信

東洋経済オンライン

 私たちはともすると、「グラスが割れた」という事実から目を背けようとしたり、「グラスが割れた」ことの責任を、自分以外の誰かに転嫁しようとしてしまい、結果的により大きな問題を招き寄せてしまうことがあるのです。

■「できること」と「できないこと」がある

 最近、こんな経験をしました。ホテルでの会食のあと、友人と10分ほど話し、駅に着いたときに財布が手元にないことに気がつきました。記憶をたどってみると、どうやら会食をしたお店のトイレに置き忘れてしまったようなのです。

 駅からホテルの8階のトイレまでは、どれだけ急いでも10分以上はかかります。会食のあとに行ったトイレに忘れたのだとすると、もう30分以上経っています。

 一瞬、いろんな後悔や不安がサアッと頭をよぎりました。「どうしてすぐに気がつかなかったんだろう」「どうして、10分も立ち話をしてしまったんだろう」「この30分ぐらいの間に、誰かにとられてしまったかもしれない」などなど。

 でも、こうした「後悔」や「不安」は、この場面においてなんの役にも立ちません。なぜなら、どれもすでに「取り返しがつかないこと」ばかりだからです。うっかり忘れ物をしてしまったことについての反省は、少なくとも今やるべきことではない。

 今やるべきことは、忘れた可能性の高いホテルの8階のトイレまですぐに戻って探すことであり、もしもそこになければ、お店のスタッフの方に忘れ物が届いていないかを確認することです。

 これは、どんな失敗でも同じです。失敗したときにやるべきことは、今自分にできることとできないことを冷静に見極めて、即座に「行動」に移すことしかありません。言葉にすれば当たり前のことですが、これが難しいんですね。多くの場合、私たちは「失敗」そのものにこだわって冷静さを失い、不安にかられ、なかなか適切な行動を取ることができないのです。

 失敗に気づいたときには、まずはしっかりとゆっくりと深呼吸をするようにしてください。できたら、まず息を吐ききってから胸いっぱいに吸って、いったん4秒ほど息を止めてから細く長く吐くのが理想的です。そうすれば副交感神経が刺激されてリラックスを得られるでしょう。呼吸に整えることで、冷静さを取り戻せます。しかる後に、自分にできること、できないことを見極める。

 幸い、8階のトイレの個室に行くと、置きっ放しになっていた財布を発見し、ほっと胸をなでおろしました。

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最終更新:5/27(月) 14:50
東洋経済オンライン

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