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シニアでも始められる街道歩き

5/29(水) 13:17配信

旅行読売

 街道を歩くなら、いにしえの旅人と同じように起点から終点まで全て徒歩でたどりたい……。中年サラリーマンでもできるのか? 実現した人がいるのです。旅行会社に勤務するかたわら、52歳から始めて五街道(東海道、日光街道、奥州街道、中山道、甲州街道)を歩いて制覇した西山信雄さんが、その極意を語る。

街道歩きの魅力はこれ!

 実際に街道を歩いてみると、想像もしていなかった楽しみがたくさん見つかりました。先にそれをお伝えします。
 まず「誰にでもできる! そして旅情たっぷり。工夫をすれば交通費も節約できる」の3点です。体力に自信がなくても、慎重にスケジュールを立てれば大丈夫。田んぼ道を歩き、日帰り入浴施設でひと休み。湧き水がおいしい。地方の路線バスに乗ることもあり、初めて見る風景に旅情がにじみます。野生動物に出合うことも多いんですよ。「旅」の要素がびっしり詰まっています。
 近場ならできるだけ普通列車を使い、青春18きっぷなどお得なきっぷが使える場合はフル活用。遠方でも高速バスを使うなどして交通費を節約しました。
 次に「歴史に詳しくなれる、知識が増える」ことです。沿道には歴史資料館や民俗資料館などが点在していて、休憩も兼ねて立ち寄っているうちに、どんどん歴史に詳しくなれます。美術館や博物館もたくさんあります。宿でガイドブックを読みながら翌日のコースを予習するのも楽しい。知らず知らずのうちに、歴史を知る面白さにハマリました。
 そして「各地のグルメが味わえる」。と言っても、高級な郷土料理店に入るわけではありません。私のおすすめは宿にチェックインする前のスーパーマーケットです。普段は見かけない、その土地ならではの魚や野菜や果物が、安く手に入るのです。それをつまみに、缶ビールをグイッと。どんなに疲れていても至福の時です! 
 前置きが長くなりましたが、具体的な話をしましょう。

趣味がない人にもおすすめ!

 50歳を過ぎて定年退職を意識し始めた時に、ふと思いました。仕事中心の人生、趣味らしい趣味も持たなかったなと。でも歩くことならこれから始められる。メタボリックシンドローム解消にも役立つ?と、軽い気持ちで東海道を歩き始めました。
 東海道を歩くと言っても、一度で歩き通すわけではありません。何回かに分けて歩くのです。日本橋から静岡県の由比までは日帰りを繰り返し、延べ7日で歩きました。由比から先は、2泊3日や3泊4日の行程で進みました。遠くなるにつれて往復の交通費がかさむので、2泊、3泊してできるだけ長い距離を歩きました。
 延べ30日ほどを要して京都の三条大橋にたどり着いた時の達成感、感動は忘れられません。始めた時は、本当に京都まで来られるとは思っていなかったですし。
 歩いてこそ分かること、感じることも多いですね。最初に歩いた東海道は、昔も今も日本の動脈だと改めて実感しました。沿道には工業地帯が連なり都市が続いています。道路も比較的平坦で歩きやすい。コンビニエンスストアも無数にあります。
 それに比べて4番目に歩いた中山道は、起伏も激しい田舎道です。沿道に都市は少なく、それゆえ風情ある宿場が残っていて肌で歴史を感じることができました。街道にもそれぞれの個性があって、興味は尽きません。

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最終更新:5/29(水) 13:17
旅行読売

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