ここから本文です

野沢雅子、変わらぬ声の秘密は能天気さにあり?「朝起きてすぐに“かめはめ波”が撃てます!」

5/29(水) 6:10配信

ザテレビジョン

国民的人気を誇るアニメ「ドラゴンボール」のシリーズ最新作として2018年に国内外で公開され、世界興収130億を超す大ヒットを記録した映画「ドラゴンボール超(スーパー) ブロリー」。孫悟空、ベジータと伝説のサイヤ人・ブロリーとの過去の因縁と激しいバトルを、原作者の鳥山明自らが脚本を手掛け再構築した本作が、このたびブルーレイ&DVD化。6月5日(水)にリリースされる。

【写真を見る】「ぜってえ見てくれよな!」“かめはめ波”のポーズで自信作「ドラゴンボール超 ブロリー」をPR!

そこでザテレビジョンでは、1986年のテレビ放送開始以来、30年以上にわたり主人公の孫悟空を演じている野沢雅子に直撃インタビューを敢行。今作「ドラゴンボール超 ブロリー」の話をはじめ、孫悟空というキャラクターへの思い、声優としての“仕事の流儀”など、さまざまな話を伺った。

■ 孫悟空も鳥山明先生もマイナス思考が全くない。そこがとっても共感できるんです

──「ドラゴンボール超 ブロリー」は海外でも公開され、大ヒットを記録しました。「ドラゴンボール」シリーズが、30年以上の長きにわたって多くの人々に愛され続けている理由はどこにあると思いますか?

私はやっぱり、何よりも孫悟空のキャラクターだと思います。ああいう人って、なかなかいないじゃないですか(笑)。「これをやったら俺は得をする」というような、私利私欲が全くないでしょう。いつも修行をしているのも、悪いヤツが現れたときに、自分じゃなく、みんなを守るために戦うことが目的ですから。

──しかも、敵を倒そうというよりも、「オラ、強いヤツを見るとワクワクすっぞ!」というのが戦いの動機ですからね。そういった純粋さも、悟空ならではですよね。

そうなんです。どんなに強い敵が来ても、決して怖がらないし、「負けるかもしれない」とも思わない。でも、「負けたくない」とも思っていない(笑)。戦う相手に対する憎しみの心が全くないんですよね。

──その悟空がこの作品で戦った「強い敵」が、過去の劇場作品にも登場してファンの間でも人気の高いブロリーです。鳥山明先生が脚本を手掛けて、ブロリーの背景にあるストーリーも新たに作られています。

素晴らしいですよね。鳥山先生の頭の中って一体どうなっているんだろうって、つくづく思います。

今回、最初にシナリオを読んだとき、ブロリーって何てかわいそうな人なんだろうと思ったんですね。でも、ブロリー自身は決して自分のことをかわいそうだなんて思っていない。常に前向きに生きているんです。そういうキャラクター造形が、鳥山先生ならではだなと思うんですよ。きっと鳥山先生ご自身が、マイナス思考がない方なんでしょうね。私も同じように、マイナス思考はこれっぽっちもなくて、「命さえあれば、どうにかなる!」という考えの人間ですから、とっても共感できるんです。

──「マイナス思考がない」というのは、普段のお仕事にも反映されているんでしょうか?

“生きていればどうにかなる”っていうのは、仕事はもちろん、野沢雅子が生きていく上での全てにおける信条のようなものなんですよ。この気持ちさえあれば、私はずっと私らしく生きていけるのかなって。さすがに悟空のようにはなれないですけど、少しでも近付くことはできるんじゃないかなって思っています。やっぱり、“自分らしく”が一番。かっこよく生きたいと思ったことは一度もないですね。

■ 迷ったときに、私の頭の中にいる悟空が「オラ、こう思うぞ」って話し掛けてくるんです

──そんな野沢さんの中で、改めて、「ドラゴンボール」という作品はどのような存在ですか?

これまでいろんな仕事をしてきましたけど、「ドラゴンボール」という作品は、私の中でものすごく大きな存在で。“共に生きている”と思える唯一のキャラクターが、悟空なんですよね。こんなこと言うとおかしいですけど、私にとって一番の相談相手でもあるんです。何か迷ったときに、「悟空だったらどうするかな?」って考えると、私の頭の中にいる悟空が「オラ、こう思うぞ」って話し掛けてきて、「なるほどそうか、そうしてみよう」って。

──悟空を演じられるときは、野沢さんの頭の中にいる悟空がしゃべりだす、というような感覚なんでしょうか。

そうそう。だから、本当はそんな風に思っちゃいけないんだけど、悟空の敵も、キャラクターと演じる人が私の中で一体化しちゃうんですよ。悟空がやっつけられたりすると、敵役の声優さんに「何すんのよ!?」って言いたくなっちゃう(笑)。もちろん、すぐ反省するんですけどね。

──今回のブロリーについては、悟空=野沢さんは、どのような感情で相対したのでしょうか?

ブロリーは悪役ではありますけど、根っからの悪人ではないんです。環境とか生き方とか、自分の責任とは関係ないところで、ああいう風になっちゃった。さっきも言った通り、すごくかわいそうな人なんですね。だからブロリーも、悟空とずっと一緒にいられたらいいのに、と思いました。そうしたら、一緒に平和を守っていけるし。

──また今作では何といっても、ブロリーと悟空&ベジータが繰り広げる、息もつかせないバトルシーンが見どころとなっています。

私、この作品については「あの映画でセリフしゃべったっけ?」っていうくらい、戦いのシーンばかりが強く印象に残っているんですよ。言い方が難しいんですが、これまでのシリーズとは、ちょっと毛色が違う気もして。

私が一番かっこいいなと思うのは、ラストシーンの悟空の顔。大好きです。人として自信がなかったら、ああいう表情にはならないと思うんですよね。でも、だからといって決して自信過剰なわけでもなくて。最後の悟空の顔には、そんな悟空の心の美しさが表れていて、本当に素晴らしいなと思います。

■ 悟空と悟空ブラックが戦うシーンでは、延々と一人で叫んでいました(笑)

──ブロリー役の島田敏さんが以前、インタビューで「バトルシーンを録り終えたとき、頭が痛くなった」とおっしゃっていました。バトルシーンのテンションの高さを物語るエピソードですよね。

そうですね。収録が終わったとき、私が「敏、大丈夫?」って言いながら背中をさすってあげたんですよ。そしたら、敏が「大丈夫です。マコさんは大丈夫ですか?」って言うから、「ううん。私、何ともないんだけど」って言ったら、その場にいたみんなが笑いだして(笑)。でも、本当に全然平気なんですよ。雄叫びを出し続けていても全然、何ともないんです。

──ちなみに普段、喉のケアはどのようにされているんですか?

私、喉のケアってしたことがないんですよね。皆さんよく、“薬でうがいをする”とかおっしゃるんですけど、そういうことを一切したことがなくて。

ただ、毎日絶対にしていることが一つあります。私、寝る前にお風呂に入るのが好きなんですけど、お風呂から上がるちょっと前に、シャワーでぬるま湯を出して、口の中にガーッと入れるんです。乱暴でしょ?(笑) そうすることによって、喉のホコリが取れるような気がするんですよ。それで、お風呂から上がると、次はコップに入ったぬるま湯を、鼻からガーッと吸って、口からペッと出す。そうすると今度は、鼻にたまっているホコリも取れる気がして。これはね、真水じゃダメなんですよ。喉や鼻が痛くなっちゃうから。…っていうのを、365日欠かさずやっています。実際、これのおかげで声を維持できているのかどうかは分からないんですけれど(笑)。

悟空が叫ぶシーンを録るときも、スタッフや共演者の皆さんは「喉が心配ですから、あまり大きな声を出さなくて大丈夫ですよ」なんて言ってくれるんですが、私はこれまで、喉を使いすぎて声が変になっちゃったとか、かすれちゃったとかいう経験が一度もなくて。いつも、「大丈夫、大丈夫」って言いながら、思いっきり叫んでいます(笑)。この間も、「マコさん、朝は声が出にくいでしょう」って言われたんですけど、「ううん、全然平気。私、朝に目が覚めて、起き上がってすぐ“かめはめ波”が撃てるよ」って言ったら、みんなに「それはおかしいですよ!」ってびっくりされちゃって(笑)。私の中では普通なんですけどね。そういえば、以前に一度、悟空と悟空ブラックが延々と15分くらい戦うシーンがあって、2人とも私が演じているから、アフレコでは私一人が戦ってたんですけど(笑)、全然へっちゃらでした。

■ 目玉おやじは、鬼太郎が年を取った姿という設定で演じています(笑)

──そういえば、声優の神谷明さんは、「われわれが歩く道の先を、常に野沢雅子さんが歩いている。いつもパワーをもらっています」とお話しされていたそうです。

いえいえ、私は、皆さんを引っ張っているだとか、先頭を切ってやっているとか、そんな大それたことは一度も思ったことはないですよ。ただ、「マコさんが現役でやっているから、私たちも頑張れる」と思ってくれる方もいらっしゃるみたいで、それは本当にありがたいなと思います。

でも、キザな言い方になっちゃいますけど、私は本当に“声が出なくなる”という状況が想像できないんですよね。大きい声を出そうと思ったら、自然と「ダーッ!」って出ちゃうから…何なのかしら?(笑) 生まれたときからそうなんですよ。能天気な性格が功を奏したのかもしれませんね(笑)。

──先ごろ、「Newsweek日本版」(2019年4.30/5.7合併号)の「世界が尊敬する日本人100」のArtists Entertainers(創造力で魅了するアーティストたち)の1人にも選出されましたが、それもむべなるかな、ですね。

「えーっ!? それは初耳です。“世界が尊敬する”なんて、そんな…。私、誰かから尊敬されるに値するような人間じゃないですから(笑)。でも、選んでいただいてとても幸せです。私としては、ごくごく普通に生きているだけなんですけど、そんな風に認めていただけると、(この仕事を)やってきてよかったなって思いますよね。

──ところで、野沢さんは現在放送中の「ゲゲゲの鬼太郎 第6シリーズ」(フジテレビ系)で、目玉おやじを演じられています。かつて鬼太郎を演じていたこともある野沢さんですが、時代を超えて“親子”を演じるにあたって、どんな心境で臨まれているのでしょうか。

私が鬼太郎の役をやっていた頃から、もうずいぶん経っているじゃないですか。だから、自分の中では「鬼太郎が年を取って目玉おやじになったんだ」という設定で演じています(笑)。でも、目玉おやじがかっこいい男の人になったとき(第14話「まくら返しと幻の夢」2018年7月1日放送)はびっくりしましたね。「え~っ、誰が出てきたの?」って(笑)。

──では最後に、「ドラゴンボール超 ブロリー」のブルーレイ・DVDの発売を楽しみにしているファンの皆さんへ、メッセージをお願いします。

映画の良し悪しを語るときに、「ここがよかった」とかではなくて、全部見終わったときに「うん、面白かった!」って満足できる映画が、一番いい映画だと私は思うんです。そういう意味で、この「ブロリー」は、文句なしに“いい映画”です。だから…ぜってえ見てくれよな!(笑)(ザテレビジョン)

最終更新:5/29(水) 6:10
ザテレビジョン

記事提供社からのご案内(外部サイト)

週刊ザテレビジョン

株式会社KADOKAWA

週刊ザテレビジョン38号
9月11日

特別定価:400円

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事