ここから本文です

令和の幕開けから1ヵ月、フランス人記者が見る日本人の「象徴天皇像」

5/30(木) 16:00配信

週プレNEWS

天皇の代替わりと改元は海外からも注目され、大きく報道された。日本に長く住む外国メディアの特派員は、新時代「令和」の幕開けをどう見たか? 「週プレ外国人記者クラブ」第141回は、フランス紙「ル・モンド」東京特派員のフィリップ・メスメール氏に話を聞いた――。

***

──5月1日に新天皇が即位し、新たに「令和」の時代が幕を開けて1ヵ月が経ちます。天皇制や元号は日本独特なものですが、メスメールさんはこの「時代の変わり目」を体験して、どんな印象を受けましたか?

メスメール 僕は日本で暮らし始めてから17年になるので、平成の半分以上を日本で過ごしたことになります。20世紀における改元は1912年(大正元年)、1926年(昭和元年)、1989年(平成元年)の3回だけだったことを考えると、今回、歴史的な瞬間を目の当たりにできたことは、とても貴重な体験だったと思います。

また、今回は天皇の「崩御」ではなく、明治時代以降初めて「退位」という形で迎える代替わりでした。前天皇、つまり現在の上皇が2016年に退位の意向を示してからの約2年間にわたる準備やさまざまな議論など、興味深いことが多かったです。

──令和の時代を迎えた日本社会、日本人の反応はどんなふうに見えましたか?

メスメール 「世代による反応の違い」が印象的でした。若い世代の多くは新時代の幕開けをある種のお祭りというか、まるでお正月のように歓迎すると同時に、「天皇陛下っていい人そうだよね」と好印象を持ち、天皇制そのものに対しても身近に感じているように見えます。

一方、それより上の世代の人たちは天皇制をもう少し重く受け止めていて、令和の幕開けや新天皇即位を歓迎する姿勢は、より「伝統的」だったと思いますが、現在の天皇制がどの世代の国民からも広く支持されているという実感はありました。

上皇は、かつて父親である昭和天皇が「神」として扱われ、天皇の名の下に不幸な戦争が行なわれたという歴史や、戦後の日本国憲法の理念に正面から向き合い、「国民統合の象徴としての天皇のあり方」を追求してきました。それは言いかえれば「天皇性の非神格化」であるとも言えます。 

そして、平成の時代を通し、さまざまな機会で「国民と共にある」姿勢や「平和への強い想い」を示し続けてきた。国民が天皇制を身近に感じているのは、そういった努力の結果だと思います。

1/3ページ

最終更新:5/30(木) 16:00
週プレNEWS

記事提供社からのご案内(外部サイト)

週プレNEWS

集英社

No.30
7月13日(土)発売

特別定価440円(税込)

山本太郎とれいわ新選組は参院選の大穴とな
るか/プロ野球後半戦のキーマンは?/“も
らえる年金”はいくら?【グラビア】小島瑠
璃子/傳谷英里香/塩川莉世/牧野澪菜 他

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事