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29歳、ITで若年介護者の孤立防ぐ

5/31(金) 18:19配信

オルタナ

宮崎成悟さん(29)は若年介護者の孤立を防ぐコミュニティサイトを立ち上げようとしている。宮崎さん自身も16歳から難病の母親の介護に追われ、一時は大学進学を諦めた過去を持つ。若年介護者をつなげることで悩みや不安を解消し、就職支援も行う。 (オルタナS編集長=池田 真隆)

「16歳から約10年間、母の介護をずっと行ってきた。苦しんだこともあったが、考えていた事業が認められて良かった」。3月、法政大学(東京・千代田)で開かれたジャパンソーシャルビジネスサミット2019のピッチコンテストに登壇し、最優秀賞を受賞した宮崎さんは目に涙を浮かべながらそう口にした。

同コンテストには、ボーダレス・ジャパン(東京・新宿)が主催するソーシャルビジネスに特化したビジネススクール「ボーダレスアカデミー」に通う8人のアカデミー生が登壇した。

宮崎さんは、若年介護者をオンラインコミュニティでつなげて孤立を防ぐ事業プランを発表した。最優秀賞と、約800人が集まった会場の投票によって選ばれる「オーディエンス賞」も受賞した。

若年介護者は約40万人

現在、宮崎さんはプレゼンしたプランを実現するために、株式会社の立ち上げ準備中だ。会社名は「Yancle(ヤンクル)」と決めた。15─29歳未満の介護者を指す「ヤングケアラー」と、「サークル」の2語をつなげた。ヤングケアラーだけでなく、15歳以下や30─35歳の介護者の総数は推定で30─40万人とされている。宮崎さんは、若年介護者向けのオンラインコミュニティサイトを作り、介護に関する相談や将来への不安などを当事者どうしでいつでも相談できるようにしたいと考えた。

登録者が介護に関する記事を投稿できるようにしたり、介護に理解のある企業の求人情報も載せたりする予定。2年間で登録者1万人が目標だ。ビジネスモデルとしては、成果報酬型の求人広告を考えている。

まだ社員は雇っていないが、宮崎さんの思いに共感した応援団が数人いる。営業先を紹介してくれたり、オフィスを無料で貸し出してくれたりと起業家として一歩を踏み出した宮崎さんの後方支援を行う。現在は、資金調達に力を入れる。コミュニティサイトを作成するための費用500─1千万円が目安だ。今年度中に、サイトのベータ版をローンチすることを目指している。

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最終更新:5/31(金) 18:19
オルタナ

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