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MONGOL800・キヨサク、音楽は「聴いた人の分だけのストーリーが生まれる」

6/2(日) 14:00配信

ザテレビジョン

20年経った今もなお、世代・性別を問わず愛され続けるMONGOL800の「小さな恋のうた」を基に、沖縄に暮らす若者たちの青春を描いた映画「小さな恋のうた」が公開中。

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米軍基地に住む一人の少女とのフェンス越しのやり取りなど、作品全体を通して、さまざまな視点で切り取られた「沖縄」が描かれる本作。メジャーデビュー後も沖縄で活動を続け、沖縄をモチーフにした名曲も数々を生み出してきたMONGOL800・キヨサクさんに、劇中に使われている楽曲や、沖縄への思いを聞いた。

■ 規模が凄すぎて半信半疑でした(笑)

――最初にMONGOL800の楽曲をモチーフに映画が作られることを聞かれたときに、どのように思われましたか。

構想8年、企画発案者プロデューサーの山城(竹識)と脚本家の平田研也さんが紆余曲折しながらも、全然諦めていない姿を間近で見ていました。ようやく、そして1番良い形で作品が形になる事が決まった時には、規模が凄すぎてクランクインするまで半信半疑でした(笑)。

とにかくモンパチの楽曲と沖縄を大事に考えてくれているキャストにスタッフ、関係者含め、素晴らしいチームに恵まれたからこそ、この作品が完成したのだとしみじみ思っています。

――主演の佐野勇斗さんも、「M!LKのオーディションで歌った曲が『小さな恋のうた』」とお話しされていました。世代を超えて、今もなお「小さな恋のうた」が支持され続けていることに対して、どう思われますか?

いやぁ、本当にありがたいなと思います。すごくうれしいけど、なんか不思議な気もします。手元を離れてからは一人歩きして行ったので、みんながどこに魅力を感じてくれたのかは分からないですけど、こんなにもたくさん聴いてもらえる歌になったことは、本当にうれしいことだなと思います。

当時はそんなにネットもなかったので、有線やラジオや人の口コミでどんどんと広がっていったのが、すごくありがたかったなと。見つけようとして見つけてくれた人も多かっただろうし、いろんな情報からやっとたどり着いてくれた人もいただろうし。世代が変わっていっても、こうして残ってくれる曲になってくれたことが、本当にうれしいです。

■ 『ロミオとジュリエット』的なイメージ

――劇中では、「小さな恋のうた」のほかにも、「DON'T WORRY BE HAPPY」「あなたに」「SAYONARA DOLL」の全4曲が披露されています。

この4曲のチョイスに関しては自分が関わっているわけではなく、制作人と企画スタッフたちが決めてくれたんですけど、「SAYONARA DOLL」が選曲されたのはちょっとびっくりしたんですよね。どうやってあの曲と映像をミックスさせるんだろうな? って。

――実際、キヨサクさんが「SAYONARA DOLL」を書くキッカケはどんなものだったのですか?

基地の中のお土産屋さんに売っている人形があるんですけど、その人形に“SAYONARA DOLL”っていう名前が付いていたんです。そのネーミングセンスに一発で感動してしまって。基地で働いていた人が本国に帰るときに、沖縄の思い出として買うものなのか、一つの記念というか、基地の中で暮らしていた人たちの背景を思い浮かべたりしたんです。

自分が歌詞にした内容としては、『ロミオとジュリエット』的なイメージをそこに入れたんです。戦時中に米兵と恋に落ちたかもしれないなぁとか。許されない恋というか。やっぱり「SAYONARA DOLL」は、沖縄にいるからこそ出来た曲だったとは思いますね。

――映画の中にも、亮多の親友・慎司(眞栄田郷敦)と、米軍基地に住む少女・リサ(トミコクレア)とのフェンス越しのやり取りが出て来ました。

そう。実際に、那覇からすごく近い場所ではあるんですけど、那覇ではあまり感じない空気感ではあります。あの近くは、文化が違うと感じると思います。実際に暮らしている人じゃないと感じられないものはあると思いますね。

でも、映画の描写は、今の子たちが過ごしている環境とほぼそのままと言ってもいいです。ほぼほぼ脚色なしですね。切り取り方としては。

■ 後はBEGINさんの背中を追うだけです(笑)

――ずっと沖縄で活動されていらっしゃる理由ってあるんでしょうか?

もともと上京してどうこうって考えていなかったんですよね。1枚目のアルバム『GO ON AS YOU ARE』が出来たときに、かなり満たされたというか。ライブが出来て、曲が作れていたら、もうそれ以上は望むものはなかったんです。当時は学生だったというのもありますけど、テレビに出て有名になりたいとかもなかったですし。沖縄にい続けながら音楽をやれる環境が作れたので、もうずっとそのままで。本当に上京って考えなかったです。あのフェスに出たい! っていう欲はありましたけど。それくらいかな。

――キヨサクさんにとっての沖縄とは? 歳を重ねることで変わってきた思いはありますか?

普通に暮らして日常生活を送っている中で入ってくる情報とか、風景とか全てが東京とは違いますからね。特に沖縄を意識してるというのも、もう当たり前過ぎてないんですけど、年々テンポ感がゆっくりになって来てるかなと自分では思いますね(笑)。それに伴って、楽曲のテンポもゆっくりになってきて、ゆくゆくはBEGINさんみたいになるんじゃないかなと(笑)。後はBEGINさんの背中を追うだけです(笑)。

――ちなみに、劇中の舞(山田杏奈)のせりふで「音楽から教えてもらった」という表現もありますが、キヨサクさんが音楽から教わったことや、音楽の持つ力とは何だと思いますか?

今でも、THE BLUE HEARTSの「ラブレター」を聴くと、高校時代の帰り道の団地の前の“あの風景”が浮かんで来るんですよね。音楽ってそこなのかなって思うんです。“これ”を教えてもらったっていうことではないんでしょうけど、何か心に深く刻まれているというか。聴いた人の分だけのストーリーがそこに生まれるというか。

曲は人の手に渡った瞬間から、その人だけのドラマが生まれるものだと思いますからね。不思議ですよね。歌いたくなるものなのか。今回も、こんな風に映画になるなんて思ってもいなかったし。本当に不思議だなって思いますね。(ザテレビジョン)

最終更新:6/2(日) 14:00
ザテレビジョン

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