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その外貨保険、説明わかった? 元本割れや為替リスク

6/3(月) 7:47配信

NIKKEI STYLE

生命保険会社が銀行などを通じて販売する外貨建て保険の残高が増えている。契約者が払った保険料を外貨に換えて運用する商品だ。円建てより利回りは高めだが、為替変動のリスクや割高なコストを認識しないまま契約し、後でトラブルになる例が目立つ。金融庁の主導により情報開示の充実が進み始めている。
外貨建て保険の市場規模を表す保険料収入は、業界推計で2018年度に約4兆円(銀行経由など、一時払い型)と5年前の約2.7倍に拡大している。その一方で急増しているのが契約者からの苦情だ。
生命保険協会によると保険会社などに寄せられた苦情は17年度に1888件と5年前の3倍。「十分な説明を受けないまま契約し、後で為替リスクやコストの高さに気付いて相談に来る人が多い」とファイナンシャルプランナー(FP)の岩城みずほ氏は話す。
外貨建て保険は1000万円などとまとまった金額の保険料を一時払いし、保険会社がドル建てや豪ドル建ての資産で10年、20年などと運用する商品が主流。運用終了(満期)後、円に戻して資産を受け取る。

■「元本保証」に注意

運用先を外債に絞るタイプと、外債と株式を組み合わせるタイプがある。後者は株価変動により満期時の資産価値が変わるため変額タイプと呼ばれる。商品性はより複雑でFPなどへの相談が目立つという。
変額型のイメージを図Aに示した。一時払い保険料(元本)のうち8~9割は外債に、1~2割は株式に配分する。外債部分は定率で資産が増えていき満期時に外貨ベースで元本と同額になるよう設計。「元本保証」とする例が多い。

要確認なのは元本保証の対象はあくまで外貨ベースであることだ。満期時に為替相場が円高になっていれば円換算で損失が出かねない。商品を扱う保険代理店や銀行など4社を5月に訪れたという東京都の会社員女性(42)は「為替リスクには触れず元本保証ですとだけ説明された店が複数あり驚いた」という。

運用や管理にかかるコストが高めの商品が多いことも理解しておきたい。コスト分は運用収益から差し引かれ、契約者の手元に残る成果が小さくなりやすい。
外貨での資産運用は証券会社などで一般に販売される金融商品を自ら購入することでも可能だ。例えば米国債に投資したり外国株式を組み入れた投資信託を購入したりすれば外貨保険に似た資産構成にできる。
一定の条件を置いて運用成果がどうなるか試算した(図B)。ある大手生保の外貨保険の場合、外債部分で契約者の手元に残る利回りは年率換算で約1.6%だ(5月上旬)。一方、証券会社で同時期に売られていた期間10年の米国債は利回りが年約2.3%。この場合は自分で外債を購入するのが有利といえる。

株式部分は株価が年5%上がると仮定して比較した。外貨保険の場合、開示資料によると差し引かれるコストは年2.05%だ。一方、証券会社ではコスト(信託報酬)が安い投信が数多くある。コストを年0.3%とすると単純計算で年1.75%ずつ利回りは高くなる。こうした前提で試算すると10年後の資産額は米国債と投信で運用したほうが1割ほど多く増えた。
一般に外貨保険には死亡保障の機能がついており、コスト高の理由と説明されることがある。ただし通常の死亡保険と異なり、払った保険料相当か、運用で増えた場合の資産額が戻る商品が大半で保障機能は限定的。投信などとの大きなコスト差は説明しきれない。

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最終更新:6/3(月) 12:15
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