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人生は、どう転ぶかわからない。ルーカスのCL決勝出場に物思う

6/3(月) 11:01配信

footballista

パリのファンには懐かしい姿が、CL決勝に

 トッテナム対リバプールのチャンピオンズリーグ決勝戦を見ていたら、なんとも言えない思いがこみあげてきた。

 欧州、とりわけビッグクラブでプレーする選手たちなら誰もが夢見るチャンピオンズリーグ決勝の舞台。そこに、懐かしい顔があったからだ。

 昨シーズンの途中までパリ・サンジェルマンにいた、ルーカス・モウラ。

 ルーカスは、2012-13シーズンの冬にPSGにやってきた。2011年にカタールがPSGの実権を握り、レオナルドをテクニカルダイレクターに据えたときから、当時ブラジルのサンパウロでプレーするこのティーンエイジャーは「何十年に1人の天才児」と言われNo.1ターゲットになっていて、「いったいどんな逸材が来るんだ?」と、いまか、いまかとみなが彼の入団を心待ちにしていた。

 13年1月に移籍が成立したときの金額は、推定4000万ユーロ。ブラジルでプレーする選手の移籍金では当時最高額だった。ルーカスのPSG入団は、文字どおりの“鳴り物入り”だったのだ。

 ところが、期待が大きかった分、それを満たすのは大変だった。

 初年度は、「途中入団だし仕方がない」、「慣れるのに時間がかかるだろう」。しかし翌シーズンも、その次の年も、サポーターやメディアの期待を満たすパフォーマンスは見られなかった。入団する前の評判があまりにすごすぎて、「それほどでも……」な感じがしてしまったというのもあった。

 しかし時折、ルーカスは「天才児」の噂どおりのパフォーマンスを見せた。

 たしかパルク・デ・プランスでのマルセイユ戦だったと思うが、ピッチ中央を豪快にソロドリブルで攻め上がったプレーなどは、1人だけピッチ上に異次元の選手がいるような、まるでアニメの世界みたいで、最終的にゴールは決まらなかったにもかかわらず大観衆は沸きに沸いた。

 誰もがルーカスが素質のある選手だということは十分わかっていた。けれどそれは継続的ではなかったから、「はまると恐ろしいほどすごいプレーをするけれど、そうでないときは危なっかしい感じ」という印象の枠を出なかった。

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最終更新:6/3(月) 11:01
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