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こころとからだを同時に整える! メンタルヘルスへの東洋医学からのアプローチ【第1回】

6/3(月) 12:11配信

GQ JAPAN

東洋医学から見た「こころ」の問題

調布市にある「つゆくさ医院」は、西洋医学と東洋医学(漢方)の保険診療が受けられるクリニックとして2014年に開業しました。院長の伊達伯欣(だて ともよし)さんは、大学医学部在学中から東洋医学(中医学)を学び始め、卒業後は救命救急科、東洋医学科、総合診療科の医師として勤務。西洋/東洋の医学にもとづく治療を並行して行うなかで、漢方薬をおもに用いた根本治療の重要性を見出していきました。

伊達さんが伝えるのは、「西洋医学はつらい症状を消すための一時的な対症療法としては有効だが、問題を根元から解決したことにはならない」ということ。つゆくさ医院では、西洋医学をふまえつつも、東洋医学的な診断および漢方薬の処方、そして綿密な食事生活指導、認知行動療法などの総合的な視点から、現代医療の最善策を提案しています。

今回は、東洋医学から見た「こころ」の問題について考えます。

こころとからだを同時に考える東洋医学

西洋医学では、こころ(精神)とからだ(身体)のつながりについて切り離して考えることがほとんどです。なぜなら、西洋医学は科学に基づいた医学だからで、科学的に解明されていないことについてはなにも手出しができないからです。そのため、不眠が続けば精神科にいき、お腹が痛ければ内科にいくといった具合で、医師も自分の専門分野以外は診ない、診ることができないというのが通例です。

一方、東洋医学(中国医学・アーユルヴェーダ医学など)では、その誕生以来、こころとからだはひとつのつながったものとして、いつも同時に治療がされてきました。

こころとからだの連続性は、病など不調が現れたときに実感することができます。なかでも、いちばんわかりやすいのは「乳児」の反応です。かれらは、こころとからだの間に「社会性」というフィルターが働かないため、お腹が空いたり、眠くなったりという身体的なストレスが働くと、ダイレクトに機嫌が悪くなり泣くのです。

大人でも風邪をひけばだるくなるし、二日酔いでは食欲も落ちる。寝不足や生理前のイライラで無駄に怒ってしまった、なんていう経験がどなたにでもあると思います。ところが、多くの人は、それが身体的ストレスから連続したものだということを自覚できていません。

断続的な身体ストレスからじわじわとくる精神状態への影響は、わたしたちが想像している以上に大きなものです。ずっと機嫌が悪い人や、やる気がない人の状態は、ずっと寝不足や二日酔いの状態なのだとイメージすることができます。そういった症状の人は、実際につゆくさ医院にもたくさん来られますが、からだからくるこころの不調は、漢方薬と食養生の実践によって数カ月でほとんどが改善します。

たとえば、朝方の不安や動悸には、主に夜間の水分摂取を控え、足のむくみや軟便をなくす漢方で治療をします。過食になってしまっている人には、体の中の熱を、漢方や涼寒性の食事で冷やすことを提案します。食欲がなくて抑うつ傾向の人には、胃腸や肺を元気にして気を増やすような漢方と食事をすすめます。

人によって誤差はありますが、漢方薬と食養生の併用によって、1、2カ月で8割程度のかたが改善を自覚します。

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最終更新:6/3(月) 12:11
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