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断トツ収益力誇る村田製作所、最強工場を見てみた

6/3(月) 17:00配信

日経ビジネス

 電子部品大手の村田製作所の収益力に磨きがかかっている。2019年3月期の売上高営業利益率は16.9%。10%に届かない京セラやTDKなどライバルを圧倒する。なぜ、村田製作所は断トツの収益力を誇れるのか。車載用コンデンサーの主力工場を見てみた。

撮影NGをかいくぐり、貴重な【関連画像】出雲村田製作所の検査工程の様子は、こちら。自社開発の装置が使われている

 「ここは撮影してもいいですか?」

 「いや~、ダメですね」

 「では、ここは?」

 「ここもちょっと……」 

 2019年4月下旬。村田製作所の製造子会社である出雲村田製作所(島根県出雲市)を訪れて面食らった。製造風景を撮影しようにも、撮影NGの工程ばかりなのだ。

 この工場で作られているのは積層セラミックコンデンサーと呼ばれる部品。コンデンサーは電気を一時的に蓄え、電流の安定化やノイズを除去する役割を果たす。高級スマートフォンでは約1000個、EV(電気自動車)では約1万個使われている。村田製作所の連結売上高の36.5%(2019年3月期)を占める主力商品だ。

 出雲村田製作所では中でも車載向けの積層セラミックコンデンサーの生産を担当している。クルマ業界は現在、「CASE」(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)と呼ばれる変革の真っただ中で、コンデンサーの需要が急拡大している。旺盛な需要に応えるべく、出雲村田では2019年11月に新生産棟が竣工予定だ。

 積層セラミックコンデンサーの生産工程は多岐にわたる。まず、1.誘電体と呼ばれる電気を蓄える性質を持つセラミックス原料を合成する。次に2.溶媒に溶かしたシート状に形成、3.誘電体シートに内部電極となる金属ペーストを塗布、4.誘電体シートを数百層積み重ね(積層)、5.圧力をかけて一体化(プレス)していく。その後、6.積み重ねたシートをチップサイズ(例えば0.6mm×0.3mm)に分断(カット)、7.セラミックスとして焼き固める(焼成)。8.焼成後のチップの両面に外部電極となる金属ペーストを塗布、9.メッキ加工する。最後に10.電気的な特性や外観が検査され、完成するという流れだ。

 1.の工程は、村田製作所の八日市事業所(滋賀県東近江市)で手掛けており、出雲村田製作所では2.以降の工程となる。複数の工程にまたがるが、撮影が許されたのは10.の検査工程のみ。製造にかかわる工程は一切撮影できなかった。

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最終更新:6/3(月) 17:00
日経ビジネス

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