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恐怖の新三番? バティスタの覚醒/川口和久WEBコラム

6/4(火) 11:14配信

週刊ベースボールONLINE

意外と苦労人?

 ドミニカのカープ・アカデミーから、またまた、そして久々にすごい選手が誕生、いや覚醒した。

 サビエル・バティスタだ。新三番として5月が打率.352、6月はまだ2試合だけど打率5割。ホームランも15本だし、もう勢いだけじゃない。

 丸佳浩の穴を埋めるだけじゃなく、カープの歴代屈指の助っ人に成長する可能性も十分にあると思う。
 まさに恐怖の新三番打者誕生だね。

 彼は意外と苦労人で、ドミニカ・アカデミーから、まずは練習生として来日し、3年前の2016年にカープと育成選手契約、17年に支配下になるとき6年契約を結んで、今が3年目になる。
 広島の元編成部長で、選手時代の仲間・川端順に聞いたんだが、支配下契約のとき、なかなかサインしなかったらしい。昼から始め、サインをしたのが16時だったという。
 条件はそう悪くなかったと言っていた。確かに基本の給料は安いが、インセンティブをそれなりにつけていたという。バティスタもお金については、特に言わなかったが、悩んでいたのは6年契約だったらしい。

 確かに6年は長い。ドミニカ共和国出身で、うまくいかなかったが、MLBのカブスと一度契約もしている。おそらく、少年時代のあこがれはメジャーだったと思う。
 いま27歳だから、あと3年か。全部終わったら30歳だし、そこからならメジャーに行っても金銭的な条件は厳しくなるかもしれない。

 川端に聞いたが、あんなプレデターみたいな髪型をしていながら、マジメで勉強家らしい。契約してからは日本の野球をかなり研究していたという。
 投手ごとの傾向や困ったらどの球種を投げるのか、どんな癖があるかまでね。
 たぶん、決めたからには、日本でやっていこう、絶対、成功するんだと思ったんだろう。

 日本に来る外国人選手は、2つのパターンがある。
 日本で骨をうずめようというタイプと、日本で結果を出して、メジャーでやっていきたい、というタイプ。最近では巨人にいたマイコラス、少し昔だが、阪神のセシル・フィルダーらは日本球界で細かい野球を経験し、選手としての幅を広げ、メジャーで開花した。

 バティスタはどうなのかな。パワー、スイングスピードは、もともと、とても日本人はまねできないレベルにある。それにもともと器用だったんだろうな。今は配球を読んだり、逆方向に打つ技術も磨かれ、大化けしつつあるように思う。
 カープファンは残ってほしいと思うかもしれないが、彼がメジャーでどのくらいやれるのか見てみたい気もする。

 もちろん、いずれにしても3年後の話。それまで打ち続けているかどうかは分からないけどね。

写真=BBM

週刊ベースボール

最終更新:6/5(水) 10:27
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