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故・樹木希林、最初で最後の企画映画 「エリカ38」を採点!

6/4(火) 17:00配信

文春オンライン

〈あらすじ〉

投資詐欺容疑で国際手配されていた渡部聡子(浅田美代子)がタイで拘束された。3年前、水商売をしながらネットワークビジネスを手がけていた聡子は、チャーミングなキャラクターとトークの巧みさを見込まれ、途上国支援事業を行う平澤(平岳大)から金集めを任される。愛人となった平澤に裏切られた聡子は、架空の支援事業を餌に支援者から大金を巻き上げる。60代の聡子は、タイで38歳のエリカと偽り、ポルシェと名乗る青年を愛人として囲う。帰国した聡子を待ち受けていたのは配当金を受け取れずに激怒する出資者たちだった。身辺を整理した聡子は再びタイを訪れるが……。

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〈解説〉

実際に起きた事件がモチーフの犯罪ドラマ。故・樹木希林の初企画映画。監督・脚本は『ブルー・バタフライ』の日比遊一。103分。

中野翠(コラムニスト)★★★☆☆印象的なあの事件の映画化だが、描写が時どき生硬(特に債権者たちの怒号場面)。主演の浅田は柄を巧く使った好演。

芝山幹郎(翻訳家)★★☆☆☆もうちょっと頭の切れる悪党を増やさないと、映画が締まらない。詐欺の具体的手口もくわしく描いてもらいたかった。

斎藤綾子(作家)★★★★★エリカの名で抱かれる60女は可愛いが詐欺師同士の金勘定しつつの同衾は汚い。老母に心中を呟く聡子の姿が妙に和む。

森直人(映画評論家)★★☆☆☆犯罪の裏にある俗悪の渦。80年代邦画の匂いアリだが、画作りや構成の甘さに乗れず。伊丹十三監督ならどう調理した?

洞口依子(女優)★★★★☆女の業。浅田と樹木にしか醸し出せない母娘の佇まい。配役の目利き、何故か映画特有の無国籍感など希林印を感じた。

INFORMATION

「エリカ38」(KATSU-do)
6月7日(金)よりTOHOシネマズシャンテ他全国ロードショー
監督・脚本:日比遊一 
企画:樹木希林
出演:浅田美代子、木内みどり、小松政夫、古谷一行、山崎一 ほか
http://erica38.official-movie.com/

「週刊文春」編集部/週刊文春 2019年6月6日号

最終更新:6/4(火) 17:00
文春オンライン

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