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「僕はいつも準々決勝どまり」― 錦織が越えられない“8強の壁”、自覚する課題とは

6/5(水) 11:04配信

THE ANSWER

全米以外はすべて最高成績8強「毎回やる時に体力の限界がきている」

 錦織圭(日清食品)の2019年全仏オープンが終わった。結果は準々決勝敗退。相手が全仏優勝11度を誇る“クレーコートの帝王”ラファエル・ナダル(スペイン)だったことも災いしたが、誰が対戦相手だったとしても準決勝進出は難しかったかもしれない。というのも、錦織のタンクには「15とか20くらい」しかガソリンが残っていなかったからだ。

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 今大会の錦織は、1回戦でカンタン・アリス(フランス)にストレート勝ちしたものの、2回戦のジョーウィルフリード・ツォンガ(フランス)戦では4セットを戦い、3回戦のラスロ・ジェレ(セルビア)と4回戦のブノワ・ペール(フランス)とは第5セットまでもつれる死闘を演じた。4試合で合計17セット、12時間42分もプレーした上、4回戦は日没サスペンデッドで2日がかりの決着。気温が30度まで迫る暑さの中、準々決勝まで3日連続での試合だった。

 全仏での8強入りは2015年、2017年に続く3度目だった。他のグランドスラムでも、全米オープンこそ2014年は準優勝、2016年と18年に準決勝まで駒を進めているが、全豪でもウィンブルドンでも準々決勝止まり。なかなかベスト8の壁を越えられずにいる。

 さらに、今年1月の全豪では準々決勝でノバク・ジョコビッチ(セルビア)に第1セットを1-6で奪われ、第2セットで1-4となったところで棄権。今回のナダル戦も含め、相手に一方的なゲームをされている印象が強い。会見でその点について問われると、錦織は少し表情をゆがめながら「毎回やる時に体力の限界がきている。それです」と答えた。

錦織が自覚する、克服すべき課題「3セットで終わるように努力しなければ」

 この大会中も、勝負が第5セットまでもつれた時に見せる錦織の粘りにスポットライトが当てられた。実際、5セットマッチは23勝6敗と圧勝。最後まで諦めずに勝ちきる姿は称賛されるべきだが、今年のジェレ戦とペール戦は第5セットより前に勝てた試合だった。自分よりランキングが下の選手を相手に畳みかけられず、自ら第5セットに持ち込んでしまっている。

 会見で海外メディアから第5セットの勝負強さに関する質問が飛ぶと、錦織は英語で自身の課題について触れた。

「3セットで終わるように努力しなければいけない。僕が、テニスの技術面でも精神面でも、まだまだ足りないということなのかも。努力し続ける、それだけです。それというのも、僕はグランドスラムでいつも準々決勝止まり。簡単じゃないと分かっているけど、次の目標は準決勝や決勝に進むこと。トップ4に入る選手を倒すことは一筋縄ではいかないけれど、トライし続けます」

 勝負は時の運であり、相手があってのものだが、ファイナルセットに行く前に勝負を決められたこと、長いトーナメントを勝ち進むには体力を無駄遣いしすぎていることは、錦織本人が一番良く分かっている。

 スポーツ選手は30歳を迎える頃に、身体や体力の変化を感じることが多いという。年齢が上がれば、今以上にフルセットで戦うことは厳しくなる。12月にやってくる30歳の誕生日を前に、より体力を温存できる勝ち方を見つけ出しておきたい。

THE ANSWER編集部・佐藤 直子 / Naoko Sato

最終更新:8/3(土) 1:41
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