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ギネス認定もされているほど多い歯周病の対策に、世界的に注目されている「菌」って?

6/7(金) 12:04配信

OurAge

6月4日~10日は「歯と口の健康週間」。毎日のケアが口の中の健康維持に重要なのはもちろん、実は、口内フローラは全身の健康にも関わっているとご存知だろうか?

「口内フローラとは、私たちの口腔内に生息する細菌叢のこと。腸内フローラと同じように、口内常在菌(善玉菌)、増殖すると悪玉化する日和見菌、悪玉菌がお花畑のように群れを作って棲みついています」とは、若林歯科医院(恵比寿)、オーラルケアクリニック青山(表参道)の院長を務める、日本歯周病学会理事・専門医・指導医、日本大学客員教授 の若林健史さん。

300~700種類もの細菌からなる口内フローラは人によってバランスが異なり、日和見菌や悪玉菌はさまざまな要因から増殖してしまうとか。
「まず喫煙は口腔内を燻製にするようなもので、血流を悪化させることから口腔内の免疫力低下も引き起こします。また、活性酸素を発生させるストレスは唾液の質を悪化させる原因にも」

そのほか、糖質の過剰摂取、不十分な口腔ケア、アラフィフ世代にとっては「加齢による唾液の分泌量減少」も深刻な問題。これらの要因から口内フローラが悪化すると、むし歯や歯周病が発生しやすくなってしまうのだ。

むし歯や歯周病になったら歯医者さんに行けばイイ、などと侮っている場合ではない。歯周病菌は血液を通じて全身に巡り、さまざまな疾患を引き起こすこともわかっている。
「最新のトピックスとして、今年1月にアルツハイマー病患者54人の脳の96%から歯周病の原因菌であるジンジバリス菌と有毒酵素“ジンジパイン”が発見されたという論文が発表されました」

今年4月から、全米90以上の施設でアルツハイマーの治療に歯周病菌抑制剤を投与する臨床試験が始まったのだとか。

◆これからの予防歯科「三種の神器」
歯みがき・検診・もう一つは…

むし歯や歯周病が進行してしまったら治療が必要だが、そうならないためには、日々のケアが肝心。予防医療大国スウェーデンで生まれ、今や世界中で取り入れられているのが、善玉菌を摂取することで口内フローラのバランスを整えるバクテリアセラピー、いわゆる“菌活”なのだそうだ。

「悪玉菌に対して菌で対抗するため耐性株が出現することなく、また、ヒト由来の菌を活用するので子どもからご年配の方まで安心して取り入れることが出来ます」

腸内フローラを整える善玉菌と言えば、ビフィズス菌などとすぐに思い浮かぶが、口内フローラを整える善玉菌とは?世界的に注目されているのが「ロイテリ菌」という乳酸菌だそう。
「ロイテリ菌は、ペルー人の母乳から発見された乳酸菌です。日本人は7人に1人が保有し、アメリカ人は保有していない菌だと言われています」と説明するのは、銀座並木通りさゆみ矯正歯科デンタルクリニック81の院長、坂本紗有見さん。口腔内の悪玉菌を抑制する善玉菌には以前から着目していて、ロイテリ菌はご自身や家族も摂取、また患者さんにも薦めているのだとか。

「ロイテリ菌はほかの乳酸菌より圧倒的に臨床データが多く、副作用の報告は1件もありません。口腔治療以外でも、胃腸炎や免疫関連疾患など世界中で幅広く治療に使用され、スウェーデンでは赤ちゃんの夜泣き防止にも」

歯周病菌抑制に対する効果検証として、歯周病菌、ロイテリ菌を足した歯周病菌をそれぞれシャーレに入れて37°で培養。すると歯周病菌だけのシャーレは恐ろしいくらい増殖したのに対し、ロイテリ菌を足したほうは、ロイテリ菌の周りでは菌が増殖していないという結果が出たのだそうだ。

「実際に歯周病患者19名を対象に行った調査でも、ロイテリ菌を含んだタブレットを1日1回摂取したところ、歯茎からの出血が47%減少、プラーク(歯垢)や歯周ポケットの改善も確認出来ました」

歯周病は、今や最も患者が多い病気としてギネスブックにも認定されていて、日本でも成人の80%以上が罹患&予備軍と言われている。近頃では、このロイテリ菌を配合したヨーグルトやタブレットなどがドラッグストアやスーパーマーケットで販売されている。毎日の歯みがきと定期的な検診に加え、ロイテリ菌で口内フローラを整える新習慣を始めてみるのも良さそうだ。

最終更新:6/7(金) 12:04
OurAge

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