ここから本文です

『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』撮影現場で見た監督のこだわり

6/7(金) 17:58配信

ニューズウィーク日本版

<世界同時公開されたハリウッド版ゴジラの最新作。モスラ、ラドン、キングギドラの人気怪獣たちがハリウッド・デビューを果たした超大作だ。一昨年、アトランタのスタジオに潜入し、出演する渡辺謙やチャン・ツィイー、ドハティ監督に話を聞いた>

(この記事は Pen+(ペン・プラス)『完全保存版 ゴジラ、再び。』より)

2014年に世界中で大ヒットしたハリウッド版『GODZILLA ゴジラ』、17年に大反響を巻き起こした『キングコング:髑髏島の巨神』に続く、“モンスター・バース”シリーズの待望の最新作『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』が日本に上陸!

動画を見る

神話の怪獣が次々に目覚め、壮絶なバトルを繰り広げる。

舞台はゴジラがムートーと大格闘を繰り広げ、サンフランシスコが壊滅した前作の5年後。ゴジラの抹殺に向けて動き出すアメリカ政府に対し、芹沢博士を始めとする未確認生物特務機関・モナークの幹部は「ゴジラは人類の味方だから、保護すべきだ」と訴えるが、モナークが秘密裏に怪獣の調査を進めていたこともあり、その対立の構図が崩れることはなかった。

同じころ、中国奥地のモナークの施設をテロリスト集団が襲撃し、純古生物学者エマ・ラッセルとその娘マディソンを拉致。エマが開発した、とあるテクノロジー「オルカ」も強奪する。芹沢はその事実を、いまは動物学者としてコロラドの大自然でひとり暮らすモナークの元幹部でもあるエマの別れた夫マークに報告。実は5年前のサンフランシスコの事件でラッセル家は幼い息子を失い、それをきっかけに怪獣に肯定的なエマと否定的なマークは離婚したのだが、マークは愛娘の救出のためにモナークに帰還する。

だが、やがてモナークの南極基地で、キングギドラが覚醒。メキシコの火山で眠っていた翼獣ラドンも復活し、中国のモナークの施設では監視されていたモスラがサナギから美しい成虫になって大空にはばたく。さらに世界中で神話の怪獣が次々に目覚める中、ゴジラもついにその姿を現して……。

ゴジラだけではなく、モスラ、ラドン、キングギドラの人気怪獣がハリウッド・デビューを果たし、壮絶なバトルを繰り広げる本作は、前作以上に「ザ・怪獣映画」の趣(おもむき)が強いものになっていて、スケールも迫力も倍増! その一方で、54年の第1作のメッセージを継承した、怪獣たちと関わる家族や科学者たちの葛藤のドラマがリアリティを持って描かれるので、彼らの複雑な動向からも目が離せない。怪獣たちがただ暴れるだけの、子ども向けエンタテインメントではないのだ。

これは、前作のギャレス・エドワーズからメガホンを受け継いだ「ゴジラおたく」のマイケル・ドハティ監督が脚本も兼任(共同)した大いなる成果だろう。その証拠に、『ゴジラ』映画の壮大な世界観と心揺さぶられるストーリーに魅了されたトップクラスの演技派たちが集結。

己の正義を信じて暴走するエマに『マイレージ、マイライフ』(09)やドラマ『ベイツ・モーテル』(13~17)などのヴェラ・ファーミガが扮し、苦悩するマークを『マンチェスター・バイ・ザ・シー』(16)などのカイル・チャンドラーが体現。映画のカギを握るマディソンに全米大ヒットドラマ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』(16~)で人気沸騰中のミリー・ボビー・ブラウンが挑み、モナーク幹部の生物学者ヴィヴィアン役で『シェイプ・オブ・ウォーター』(17)のサリー・ホーキンスが続投。

さらに、モスラに詳しいモナークの考古人類学者チェン役で日本でも人気のある『グランド・マスター』(13)などの中国人女優チャン・ツィイーが参加し、本作では大きな決断を迫られる芹沢博士を渡辺謙が熱く演じる魅惑のキャスティングが実現しているのだ。

そんな超注目作の撮影現場に潜入したのは、一昨年の8月下旬。場所は米・アトランタ。聞くところによると、ハリウッド大作の多くは少し前までカナダのバンクーバーで撮影されていたが、いまはさらに税率が低いアトランタで制作するのが主流になっているのだとか。

というわけで、この日も市街地から車を20分ほど走らせたところにある巨大な家具倉庫を使ったスタジオに向かったのだが、中に入ってそのあまりの大きさに驚いた。移動にカートを使うその広大な敷地の複数のステージには、モナークの基地や南極基地のセットが。脇には巨大な輸送機の実物大の美術(大道具?)が転がり、屋外には怪獣たちの激闘で破壊されたと思われるボストン・レッドソックスのホーム球場“フェンウェイ・パーク”の巨大な瓦礫が散らばっていて、それを見ただけで本作のとてつもないスケールを実感することができた。

1/3ページ

最終更新:6/7(金) 21:28
ニューズウィーク日本版

記事提供社からのご案内(外部サイト)

ニューズウィーク日本版

CCCメディアハウス

2019-7・23号
7/17発売

460円(税込)

【特集】日本人が知るべきMMT
アメリカの政治家が声高に主張する現代貨幣理論(MMT)は経済学の「未来の定説」になり得るのか

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事

Yahoo!ニュースからのお知らせ