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長期の資産形成に「米国つみたて投資」が最適といえる理由

6/7(金) 15:00配信

幻冬舎ゴールドオンライン

「新興国の株式」は、あくまでも「脇役」として保有を

 Q  新興国のほうが、これからもっと伸びるのでは?


 A  物凄く伸びる可能性もありますが、値動きが激しいことが懸念されます。

長期の資産形成に株式が最適であることは、本連載第4回で触れたとおりですが、株式といっても日本株もあれば米国株、中国株、欧州株など、地域によってさまざまですし、日本からこの手の海外株式への投資は、インターネット環境の発展もあり、比較的簡単に行えるようになりました(関連記事 『サラリーマンが3000万円を貯めるなら「投資信託」一択の理由』 参照)。つまり、ほぼどの国の株式でも、日本から売買できる環境は整っています。

かつては、「長期で投資するなら新興国の株式市場が良い」と言われた時期もありました。BRICsなどという言葉が話題になった頃の話です。ちなみにBRICsとはブラジル(B)、ロシア(R)、インド(I)、中国(C)の4カ国を指しており、2001年にゴールドマンサックスが発表したレポートで用いられた言葉です。

それに呼応するかのように、VISTA(ベトナム、インドネシア、南アフリカ、トルコ、アルゼンチン)、ネクスト11(ベトナム、フィリピン、インドネシア、韓国、パキスタン、バングラデシュ、イラン、ナイジェリア、エジプト、トルコ、メキシコ)、MENA(中東・北アフリカ)なども登場し、新興国が先進国を追い抜き、世界経済をけん引するといったイメージが、頻繁に語られました。

実際、これらの国々・地域に投資するファンドも多数設定されました。20年後、あるいは30年後、蓋を開けたら、投資した資金が物凄く増えているといった可能性を、これらの国々は持っています。

しかし、新興国の株式に投資するうえで一番懸念すべきは、値動きが激しいことです。リーマンショックは米国が震源地であり、もちろん米国の株価は大きく下げましたが、その煽りを受けて、新興国の株価はさらに大幅に下落しました。

新興市場の場合、マーケットの規模が小さいため、大挙して売り物が出ると、一気に値崩れを引き起こします。しかも、新興国の株式市場には、米国を中心として、先進国各国の資金が大量に入っており、かつてのリーマンショックのように、マーケットで大きな動きがあると、先進諸国の投機マネーが、一気に手を引くため、「悲惨」と言いたくなるくらい激しい下げに見舞われるのです。

この手のショックがあったとしても、なお新興国の未来を信じて持ち続けられるかどうかが問われるのですが、これはかなり苦しい。特に、激しい値動きは投資経験のない人にとっては、強いストレス以外の何者でもないでしょう。なので、新興国は長期的に成長が期待できるかも知れませんが、ポートフォリオ(運用資産)の核には成り得ません。あくまでも味付け程度のサブセクター(脇役)として保有することをお勧めします。

太田 創

株式会社GCIアセット・マネジメント

投資信託事業グループ

執行役員

チーフ・マーケティング・オフィサー

太田 創

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最終更新:6/7(金) 15:00
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