ここから本文です

スタンディングデスクには意味がない?

6/8(土) 12:11配信

WIRED.jp

「座りっぱなしは第2の喫煙」という表現が聞かれ始めたのは、1961年のことだった。ロンドンの研究者たちが、バスの運転手が抱える「突然死」のリスクは、車掌と比べて3倍であることを発見したのだ。この発見により、「じっとしていること」と心臓病の関係が初めて明らかにされた。

オフィスが「オープン」な設計だと、生産性が低下する

その後の研究でも、この結びつきの正しさが確認されてきた。例えば、2012年に英国人約80万人を対象に実施された研究から、長時間座ることによって糖尿病や心臓病、早期死亡のリスクが倍増することがわかっている。

このほど『American Journal of Epidemiology』誌に掲載された新しい研究で明らかにされたのは、座っている時間を全体的に減らすことの重要性だ。コロンビア大学教授のキース・ディアスが率いた研究チームは、座っている時間を30分以下の単位に分割することを提案している。ディアスは以前、座りっぱなしでいる時間の長さに問題があるという学説を提唱した人物だ。

「今回の新しい研究は、われわれの以前の仮説とは異なり、座っている時間の長さが重要ではないことを示しています。たとえ短くても害になるのです」とディアスは語る。「有効なのは動くことです。じっとしている代わりに動いて、座っている時間を全体的に減らすべきなのです」

確かに座りすぎは健康に悪影響

中高年約8,000人を対象に実施された調査により、座っている時間30分をウォーキングなどの軽い運動に当てることで、早期死亡のリスクを17パーセント下げられることがわかった。もう少し運動の負荷を上げると、そのリスクは最大で35パーセント下げられるという。

座った状態がもたらすさまざまな危険についての研究は、広く実施されているかもしれない。だが、座っていることが心臓に影響を及ぼす理由や仕組みについては、いまのところはっきりとしたことはわかっていない。

新陳代謝の悪化が、高血圧や肥満、脂肪が心臓のまわりに付着する現象の原因になっているのかもしれない。あるいは、座って過ごす時間が長いということは、運動に費やす時間が短いということなのかもしれない(運動が心臓の健康を改善することは、以前から示されてきた)。

最新の研究で判明したのは、1日10時間以上座っていると、心筋細胞が損傷したときに生成されるタンパク質の一種である「トロポニン」の放出量増加につながることだ。正常値を上回る状態が長く続くと、それが原因で心臓病につながるリスクがある。

1/4ページ

最終更新:6/8(土) 12:11
WIRED.jp

記事提供社からのご案内(外部サイト)

『WIRED Vol.33』

コンデナスト・ジャパン

2019年6月13日発売

1,200円(税込み)

『WIRED』日本版VOL.33「MIRROR WORLD - #デジタルツインへようこそ」来るべき第三のグローバルプラットフォームを総力特集

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事