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スタンディングデスクには意味がない?

6/8(土) 12:11配信

WIRED.jp

座ったままのほうがまし?

カリフォルニア大学ロサンジェルス校で環境健康科学を研究する教授のニクラス・クラウゼによると、これまでの研究はほとんどが座って過ごす時間をトータルで分析しており、職場と自宅とを区別していないという。

この事実は大きな意味をもっている。なぜなら、座りっぱなしのデスクワークは、変えるべき習慣として最も顕著なものに見えても、必ずしも諸悪の根源とは限らないからだ。

「座っている時間が短い人々と比べると、一日中座っていることが死亡率の上昇と関係していることは確かです」と、クラウゼは語る。「一方で、職場で座っている時間について調査した別の研究から、座って行われるデスクワークがあらゆる心血管疾患リスクの増大と一貫して関係しているわけでないことがわかっています」

カリフォルニア大学サンフランシスコ校で産業医学を研究する教授のデイヴィッド・レンペルも、これに同意する。「さまざまな研究から、座って仕事してもリスクは増大しないことがわかっています」と、彼は話す。レンペルによると、立ったままで働くか、座ったままで働くかのどちらかを選ばなければならないなら、心血管疾患のリスクを下げるには座ったままを選んだほうがまだましだという。

仕事中より有害な“座り方”がある

これは決して、「座ることが体にいい」と言っているわけではない。あまり注意を払われていない特定の座り方、特に仕事が終わった余暇時間でよく見られる、もっと危険な座り方が存在する。心臓病と密接な関係があるものとして、すべての研究者があげる「座る位置」がひとつあるとすれば、それは「テレビの前」だ。

とくに高カロリーの摂取と組み合わさると、まさしくこれは有害にほかならないと、コロンビア大学のディアスは言う。誰もが仕事を終えて帰宅し、テレビの前で夕食を食べているのだと彼は指摘する。おそらくは一日のなかでエネルギー密度が最も高い食事だ。

座ることに変わりはないと思う人もいるかもしれない。しかし、ソファーに座ってテレビを見ることが体に悪いと言える理由は、いくつかある。

オフィスにいるときは、きっと座りっぱなしではないはずだ。こまめに休憩をとるだろうし、会議に出席するときや、コーヒーが飲みたいとき、プリンターに用があるときには、歩いてそこまで行くだろう。座っているときも、たいていは背筋を伸ばしているだろう。

つまり、「アクティヴ・メンテナンス」を行なっているはずである(これは環境と慢性疾患リスクの関係に特化したリサーチネットワーク「ジ・アップストリーム・チーム」(The Upstream Team)を率いるイェルーン・ラーカーヴェルツの言葉だ)。要するに、テレビの前で一日中「Love Island」のような番組を見ながら猫背になっている日曜日と、同じではないのだ。

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最終更新:6/8(土) 12:11
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