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『河森正治EXPO』がひもとくイマジネーションのサイクル

6/9(日) 11:10配信

otocoto

『超時空要塞マクロス』が放送開始となった時。バルキリーの変形に当時のアニメファンがどれだけの衝撃を受けたのか。それほどまでにあのデザインと変形はロボットアニメにおけるエポックだった。この後のアニメにどれだけの影響を与えたのかを考えてもそれがわかる。実在するF-14風のシルエットを持った戦闘機が複雑なプロセスの元、一瞬で人型に変形する。第1話の初見では全く理解ができず「アニメの嘘」だとすら思った。が、後に友人宅でビデオ(もちろんβ)で変形シーンをコマ送りで見て「ええ?!」となり、さらにその後、タカトクトイスから発売された完全変形トイが差し替え無しに完全変形可能であることを目の当たりにして「えええ?!」となった。それはアニメの嘘ではなく、理屈の通った変形だったのだ。

変形メカの歴史を変えたバルキリー。そのデザインを生み出したメカデザイナーでありアニメ監督、河森正治の軌跡を振り返る展示イベント『河森正治EXPO』が東京ドームシティ Gallery AaMo (ギャラリーアーモ)で開催されている。

同展は河森がデザインを手がけた作品、監督作など60を超える作品のデザイン画や企画に際してのメモなどを、決定稿以前の物なども含めて展示。河森のアイデアがどのように展開していったのかをひもとくものだ。『マクロス』『アクエリオン』シリーズをはじめ、数々の作品のデザイン画やコンセプトメモといった資料が、実際の画稿やコピーあわせて展示。壁の上面に貼り付けられている物も含めると、よく言えば圧倒的。別の言い方をすればカオスと思うほど膨大で、とにもかくにも驚かされる。

アニメ作品単体の原画展であるとか、キャラクターデザインなど画にまつわる仕事を中心にピックアップした展覧会は以前より行われている。本展も「メカデザイナー:河森正治」という側面はそれに当たる。それが近年では「監督」という仕事に絞った展示イベントも増加してきた。『新海誠展』をはじめ、今年だけでも『富野由悠季展』『幾原邦彦展』などと続き、今夏には上田市で『細田守展』も行われる。メカデザイン画稿に目が向きがちだが、この『河森正治EXPO』はそういった監督展としての面も大きく持っている。

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最終更新:6/9(日) 11:10
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