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身長が5cm高くなる毎にがんリスクが4%増加、その2つの理由

6/10(月) 7:00配信

NEWS ポストセブン

 この論文では、23種のがんとの相関が分析され「18種のがんで身長との相関が見られた」とも報告されている。その度合いが高い順に甲状腺がん、メラノーマ(悪性黒色腫)、リンパ腫、大腸がん、腎臓がんが挙げられた。

 同様の調査は日本でも行なわれている。国立がん研究センターは1990年代初頭から、研究に登録した全国の11万人(40~69歳の男女)を平均19年にわたり追跡調査。その結果「男性で身長168cm以上のグループは、160cm未満のグループよりがん死亡リスクが17%高くなる」ことが判明。加えて、「身長が5cm高くなるごとにリスクが4%増加する」ことが報告された。

 身長とがんに、なぜ相関関係がみられるのか。東京大学医学部附属病院放射線科准教授の中川恵一医師がいう。

「諸説ありますが、主に2つの理由が考えられます。まず、背が高い人ほど体内の細胞の数が多いため、突然変異を起こしてがん化する細胞の候補が多いということ。次に、高身長の人は細胞分裂を促進させるホルモン『インスリン様成長因子』の値が高く、細胞分裂に失敗してがん細胞が発生するリスクが高くなる、というものです」

 厚労省の統計(2015年)によれば、40代日本人男性の平均身長は170.8cm、50代でも169.2cm。つまり「がんリスクが高い168cm以上」に該当する人は少なくないわけだが、中川医師は「身長の影響は喫煙と比べればずっと小さい」と指摘する。生活習慣を見直すなど、他のリスク要因を減らすことから始めたい。

※週刊ポスト2019年6月21日号

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最終更新:6/10(月) 7:00
NEWS ポストセブン

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