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高島屋 村田善郎社長が語る「構造改革の目的」

6/10(月) 5:00配信

商業界オンライン

髙島屋は3月1日付で代表取締役常務だった村田善郎氏が社長に昇格し、木本茂前社長がグループ会社、東神開発の代表取締役会長となるトップ人事を実施した。髙島屋の鈴木弘治会長は留任した。単一ののれんでは日本一の百貨店である髙島屋のトップに就任した村田新社長に経営の新たな方向性について聞いた。

(聞き手/『販売革新』編集長・西岡 克)

――社長交代の経緯は。

 村田:2月に入ってそれらしき動きがあったというか、打診ではないのですが「そろそろ考えるタイミングに来ているのではないか」と何となく促される感じで。最終的には社外取締役も含めた指名委員会で決定されました。

――木本前社長が東神開発の代表取締役会長に就いたのは不自然な感じだ。

 村田:そうですかね。グループで東神開発は髙島屋というブランドに匹敵するぐらい非常に重要な役割を担っており、違和感はないですよね。

 鈴木会長が経営の知見をフルに発揮し、東神開発を木本会長がしっかりと支える。むしろぜいたくなお膳立てをしてもらったと思っています。

仕事のフローを変えて社員の意識改革を進める

――村田新体制では何をする。

 村田:百貨店は成長産業とは言えないので本腰を入れて構造改革に取り組むことが私の役割だと思っています。

 私は「楽しくなければ百貨店じゃない」と考えています。それを実現するには従来にないものを取り入れなければいけない。人気のあるものはどうしても利益が薄いので、そのための原資をどこで捻出するか。楽しさをつくるためにいかに投資ができる収益力を付けていくかが一番の経営課題です。

 百貨店は消化取引が多いので、買い取りの比率を高めるなどある程度リスクを取って商品利益率を上げていくことも必要です。経費面でも人手に頼っている部分をデジタルの技術を活用して置き換えていくことが必要です。

 現在推進中の「グループ変革プロジェクト」は単にデジタル化するだけではなく、仕事のフローやプロセスそのものを変えて意識改革を進めることが狙いです。意識改革によってフローも変え、フローを変えることによって意識も変えるという2つの軸を回すことで、体質そのものを変えていくのです。

――「経営資源を組み合わせることによって新しい成長モデルを作りたい」と先日話していたが、その意味は。

 村田:今年のグループ経営方針は「グループシナジー(相乗効果)」です。

 例えば従来はシンガポール髙島屋を中心にASEAN(東南アジア諸国連合)地域の店舗を回していました。でもシンガポール髙島屋と日本橋店あるいは大阪店のシナジーはなかった。髙島屋のカードは海外で使えません。グループ力が生かし切れていないのです。インバウンド(訪日外国人客)が拡大し海外の富裕層を日本に取り込むだけでなく、日本の富裕層に海外で買物をしていただく。そういうシナジーがまだまだ出せると思っています。

 また国内の関連会社は買収した会社はともかく、内部から独立させた会社はまだ市場競争力が弱い。ビルメンテナンスの髙島屋ファシリティーズや飲食事業のアール・ティー・コーポレーションなどは力が付き始めているので、それをさらに強化し髙島屋ブランドのシナジーをもう一度高めていきます。

 EC(電子商取引)事業も髙島屋をサポートするだけでなく、いずれは独立して戦えるようにして、総合シナジーを高めていくことが必要だと思います。

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最終更新:6/10(月) 15:30
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