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高島屋 村田善郎社長が語る「構造改革の目的」

6/10(月) 5:00配信

商業界オンライン

日本橋髙島屋S.C.は新たなお客を呼び、順調に推移

――2019年2月期は微増収で営業利益は9期ぶりに減益になった。

 村田:インバウンドと国内富裕層の一部が減速したことと暖冬や天候の影響で、トップライン(売上高)が下がってしまったのが最大の原因です。経費面でも下期に物流コストなど思いの外、経費がかかってしまいました。

――しかし足元の状況はいい。

 村田:インバウンドは3~4月はかなり復調しつつあります。1月には免税売上げが15.1%減と落ち込みましたが、春節時に比べ6%弱くらいプラスで良くなり始めています。特に4月に入ってからは関西を中心に2桁くらい戻ってきています。

 一方、一般の購買意欲は力強さがあるとは言えません。ただ3~4月は改元ムードもあり少し消費が上向きつつある。特に富裕層は、お得意さまの特別招待会「薔薇の会」を見ていると、潜在的な消費行動に対する気持ちが高いのだろうという感じは受けます。

――前期は4館体制から成る日本橋髙島屋S.C.が開業した。

 村田:昨年9月に日本橋店の隣に新館が開業しました。豊洲近辺の若いカップルなど新しいお客さまが随分来店されています。新館ができて新しいお客さまを呼び、昔からの顧客にも新しい提案ができている。昨年3月に開店した東館のポケモンセンターも若い世代の集客につながっています。

 今年3月5日にはグランドオープンし、日本橋店の入店客数は前年の1.6倍に増えました。特にマスコミで紹介された日は15万人が来店されます。

 課題もあります。新館のファッションは大型セレクトショップが予算を大きく上回るなど好調ですが、レストランは好不調がはっきりと出ています。

――ただ百貨店部分だけを見ると日本橋店の売上高は1293億円と前期に比べ3.7%減り、大阪店、横浜店に次ぐ3位に順位が下がってしまった。

 村田:昨年9月にレストラン街の運営を子会社に移管したためです。新館開業日以降の下期はレストランを除くと1.1%増、今年3月は4.6%増と実質的には順調に推移しています。

――新館を中心に専門店売上げは開業後1年間で200億円を見込むが。

 村田:下期は予算比でプラス3ポイント、3月はプラス5.2ポイントです。でこぼこはありますが、日本橋髙島屋S.C.全体の単年度営業黒字化は予定通り21年2月期の見通しです。

――昨年11月にタイのバンコクにサイアム髙島屋を開業した。

 村田:巨大な商業施設アイコンサイアムの核店舗として賃貸面積3万6000㎡で出店しました。主にラグジュアリーブランドは川沿いに集中していますが、当社では手掛けずむしろ日本を意識した食やアパレル、リビングなどを中心に扱うマーチャンダイジング(MD)を組み立てました。

 高架鉄道の開通が遅れている影響もあり主に非食品が苦戦しています。食品は地下のイートインなどが好調で、和牛や寿司、日本の高級なフルーツがいい。レストランも日本の高級寿司店は人気です。化粧品と紳士服、婦人服は大きく予算を割っています。

 非食品でも西川の布団など現地になかったものが富裕層に受けていますから、MDを修正すれば十分軌道に乗ると考えています。出店条件がいいので、早期に黒字化できるはずです。

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最終更新:6/10(月) 15:30
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