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「体罰で子供しつける」が許されない納得の理由

6/10(月) 16:00配信

東洋経済オンライン

最近は教育現場などで体罰が行われると、批難されるようになってきた。だが、「体罰が子どものしつけに適切ではない理由」を明確に語れる人は少ないだろう。そこで今回は、児童精神科医・臨床心理士の姜昌勲(きょう まさのり)氏が「体罰を子どもに与えてはいけない理由」について詳しく解説する。
 残念ながら、家庭や教育現場での体罰や虐待に関する悲しいニュースを目にすることが多々あります。たいていの加害者は「しつけ」や「教育」のためであると話しているようです。

 こういう痛ましいニュースが話題になるたびに、インターネット上では「体罰は絶対にいけない」「多少の体罰はしつけや教育のために必要」という両方の意見が書き込まれます。この問題については、まず先に結論から言います。体罰は絶対にダメです。体罰には、次のようなたくさんのデメリットがあるからです。

 1つは、体罰と虐待の区別はつけられないこと。どこまでを教育やしつけの一部とするか、どこからを虐待とするか、線引きすることは不可能です。ルールを決めるときは、できる限り「曖昧さ」を排除する必要があります。曖昧なルールは、運用する側の都合のいいように、恣意的に利用される恐れがあるからです。

 例えば、体罰を肯定する人は「よい体罰と悪い体罰がある」などと言いますが、誰がどう判断するのでしょうか?  ひとたび「よい体罰」が容認されてしまえば、その境界線はどんどん拡大される危険性があります。

■体罰は「エスカレート」するもの

 また、体罰はするほうもされるほうも慣れてしまうので、エスカレートしがちです。つまり、体罰を繰り返すうちに、より強度の高い体罰が必要になってしまうため、場合によっては子どもの健康や命にもかかわります。

 そして、体罰を受けた人は、そのときの体の傷だけではなく心にも傷が残り、後々まで影響を受けることが知られているのです。体罰を受けた人は、成人後に不安障害やうつ病、依存症などの精神疾患に罹患しやすいという研究データもあります(※1 National Epidemiologic Survey on Alcohol and Related Conditions)。

 さらに体罰を受けた人は、自分が親や指導者になったときに体罰を繰り返してしまうという「体罰の連鎖」が起こりやすいのも問題でしょう。これは「虐待の連鎖」と同じことです。

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最終更新:6/10(月) 16:00
東洋経済オンライン

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