ここから本文です

夏のコンビニ、爆音とともに暴走族が訪れる

6/11(火) 5:00配信

商業界オンライン

店を暴走族のたまり場にさせない3つの対策

  彼らは深夜から早朝にかけてやってきます。一度、店の前にたまると、次もまたやってきます。そして、しょっちゅう、たむろするようになります。

 ここではそれを防ぐ対策を提示します。

(1)人として温かく接する(心と心)

 来店する彼らに笑顔で語り掛け、人として温かく接し、和やかに店前にたむろさせないようにする方法です。『北風と太陽』に例えると『太陽』になります。オーナー自らが体を張り、彼らに語り掛け、夢や希望を持たせ、何かやりがいを見つけることにつながれば、地域貢献にもなります。しかし、現実はなかなか難しいのは前述の通りです。

(2)隙を見せない(『割れ窓理論』)

 コンビニには最低限やるべきクリンリネス、お客さまへの声掛けなど、基本業務があります。これを徹底するのです。店側が隙を見せると、彼らは群れて何度もやって来ます。汚い店、だらしのない従業員のいる店、ろくにあいさつもしない店、見て見ぬふりをする従業員がいる店に彼らは付け込みます。

 まずは店に隙をつくらないこと。そして、オーナーが法律や条例を知ることが大切です。集団暴走(共同危険行為等の禁止)、ナンバーの隠蔽、ノーヘルメット、2人乗り、3人乗りなど「法律や条例に抵触する行為」を各都道府県の条例から調べ、理論武装をしましょう。

 そうして、オーナーが『北風』に徹して、店に暴走族を寄せ付けないように、日没から朝方まで「深夜徘徊だ!帰りなさい!」と口うるさく言い続け、彼らが集まりにくい環境をつくるのです。

 もちろん、未成年へのたばこ、酒類の未販売も徹底します。暴走行為前に酒を買い、レシートを所持したまま暴走し、警察の取り締まりで逮捕されたり、事故起こしたりして飲酒および酒の購入が発覚した場合、それを売った店の酒販免許が剥奪される事例も起きています。

(3)警察や行政と連携する(助けを求める)

 暴走族を卒業して暴力団に入る少年もいます。つまり、暴走族が暴力団の下部組織となっているケースも多いのですが、こうした暴力を最終手段とする相手とまともに渡り合うことはできません。

 だからといって、その対抗策として、その筋の人(暴走族OBや違う暴力団)に間に入ってもらうことは、暴力団対策法、指定暴力団員に暴力的要求行為の要求などの禁止に触れますし、別のトラブルのもとになる危険性も高いので、絶対にやめてください。

 暴走する若者が暴徒化し、手に負えなくなる前に警察と連携しましょう。

暴走行為に関連する禁止行為を知っておこう 自動車等を準備して道路又は公共の場所に集結すること。これだけで条例違反になるので、警察に通報してよいのです。一番、大切なのは店の判断です。営業上、迷惑だったら、店を守るためのアクションを起こすこと、「110番」への通報をすることです。

 しかし、困るのは警察の対応に温度差があること。全国の警察当局における暴走族や少年非行への取り組み姿勢や現場レベルの対応には差があるので、日頃から管轄の派出所の警察官と人間同士のコミュニケーションをとっておくことが大切です(基本は「お疲れさまです」といった声掛けとあいさつです)。

 また、警察は「こと」が起こらないと動かない(動けない)ことも知っておきましょう。

「暴走族が集まっていて、怖いので、助けてください!」「挙動不審な人がいて不安、心配なので、助けてください!」「店で騒ぐ人がいるので、助けてください!」「出ていくよう要求しても居座り続けるので、困っています!」と、今、起きている「こと」を警察に正確に伝えることが重要です。

 それでも警察が動かなければ、報告履歴をもとに公安委員会に苦情を申し入れ、警察が動かざるを得ない状況に持っていくのも1つの方法です。

 光に吸い寄せられるカゲロウのように、夏の訪れとともに、コンビニの明かりに集まってくる暴走族。けたたましい爆音を立てながら、彼らはコンビニの駐車場に集結し、バイクを降りた後は店の犬走りの前に座り込む。そして、店はやがて、彼らのたまり場になります。

 それをやり場のないエネルギーを持て余す若者の「青春の1ページ」と見過ごせば、その場をやる過ごすことはできるでしょう。しかし、その時々で適切な対処をしておかないと、「あの店は暴走族がたむろしているから行きたくない」「店の前にガラの悪い若者がいて店内に入れない」と、お客さまの足が遠のいていくばかりです。

 暴走族が起こした営業妨害を放置した場合、店舗運営に支障をきたすことは確かです。1人で悩んでいるコンビニオーナーはチェーン本部、防犯協会、所轄の警察署へ相談に行くことをお勧めします。

金子 青春

3/3ページ

最終更新:6/11(火) 5:00
商業界オンライン

記事提供社からのご案内(外部サイト)

商業界オンライン

株式会社商業界

流通業界で働く人の
オールインワン媒体

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事