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バレリーナを目指すトランスジェンダーの少女を描いた映画『Girl/ガール』ルーカス・ドン監督初来日(後篇)

6/11(火) 12:12配信

GQ JAPAN

“第2のグザヴィエ・ドラン”との呼び声も高いルーカス・ドン監督が4月に初来日。衝撃のデビュー作『Girl/ガール』について、“世界で最後”となるインタビューをGQ JAPANが行った。その後篇。

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スタッフ、キャストとの関係性

──撮影監督のフランク・ヴァン・デン・エーデンとのコラボレーションについて教えてください。

LD:これは僕の初めての長篇映画で、もちろん自信はありましたが、やはり不安な点はありました。フランクはこれまで非常に多くの作品を手がけています。彼の経験や落ち着き、穏やかさにとても助けられました。

フランクはまた、事前に脚本を読んで助言もくれました。だから彼もまたノラと同様、脚本を書き進めてくれた人のひとりなのです。その後僕たちは、キャメラの位置や動きについて話し合い、場面で起こっていることを撮影が強調する、または起こっていることとは別の層を付け加える、といったことができないかと考えました。

こうした話し合いを綿密に行なっておいたので、現場では俳優との仕事に集中できました。これは非常に重要なことです。というのは、この映画には3つのタイプの演者がいて、それぞれ別々の演出方法が必要でしたから。3つのタイプというのは、プロの俳優、演技経験のない10代の俳優、それから幼い子どもです。

──子どもというのは、ララの弟を演じたオリバー・ボダルのことですね。

LD:彼の演出にあたっては準備が大事でした。父親役のアリエ(・ワルトアルテ)やビクトールとのあいだに信頼関係を築いておく必要があった。それで撮影に入る前に、3人と僕とで一緒にボウリングや食事に行ったり、『ミニオンズ』の映画を観に行ったりしたんですよ。そうして現場に入ったとき、本物の家族のように感じていることが、オリバーには必要でした。だから今回、他の役者たちもまたオリバーを演出してくれていたのだと言えます。

──撮影に日数をかけすぎると、そのあいだにビクトールもオリバーも成長してしまうのではないかと思うのですが、どのくらいの期間で撮影したのでしょうか。

LD:32日間です。ビクトールの準備期間は3カ月ありました。そのあいだ彼は、先ほど述べたようにアリエやオリバー、僕と過ごしたほか、トウシューズで踊る練習をし、声の使い方についてのセラピーを受けました。トランスの人たちがよく受けているセラピーです。

──バレエダンサーであるビクトール・ポルスターの演技には誰もが驚くだろうと思います。彼は天性の俳優だと思われますか。

LD:天性のパフォーマーだと思います。そして完全主義者です。すべてのパフォーマンスをベストにしようとする人です。天性の俳優であるかはまだわかりませんが、彼は演技に非常に興味を持っていて、どんどんと吸収していました。自分を変えていく用意があり、自分を開いている。また、途轍もなく人を惹きつけます。

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最終更新:6/11(火) 12:12
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