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土に触れる生活が心身の健康につながる

6/11(火) 12:23配信

WIRED.jp

現代社会では、われわれ人間の大部分が農業や狩猟採集生活から遠ざかり、都市部で暮らしている。それからというもの、確かに生活はより便利になったが、同時にわれわれの健康に貢献してくれる微生物との接触からも遠ざかってしまったのかもしれない。

超清潔社会は健康にマイナスか

近代社会で増加傾向にある疾患に、花粉症をはじめとするアレルギー、ぜんそく、自己炎症性疾患、ストレス関連からくるメンタルヘルス障害がある。その原因のひとつとして、すべてのものに抗菌剤を使用する「過剰清潔社会」が疑われているが、われわれが泥や土に触れる生活から離れたことも一因であることが、新たな研究により示唆されている。

このほど学術誌「Psychopharmacology」で発表された論文によると、土壌に生息する腐生性細菌マイコバクテリウム・ヴァッカエ(Mycobacterium vaccae)には、抗炎症、免疫調節、およびストレス耐性の性質があることがわかった。そしてこれらの保護効果は、この細菌が持つ特殊な「脂質」が要因のひとつであることが今回の研究で明らかになったのだ。

抗炎症効果のある細菌の脂質

「この細菌には保護効果をもたらす特別な“何か”があり、この細菌が作り出す脂質はその主成分のひとつだと、われわれは考えています」と説明するのは、米コロラド大学ボルダー校の統合生理学教授クリストファー・ラウリー博士である。

以前より、身体に起きる炎症反応が、心的外傷後ストレス障害(PTSD)など、ストレス関連障害のリスクを高めることが示唆されていた。当時の研究では、熱処理されたマイコバクテリウム・ヴァッカエのワクチンを注射されたマウスは、まるで抗うつ剤を投与されたかように行動を変え、それらの脳には長期にわたって抗炎症作用があったことが報告されている。

また、2016年にラウリー博士が発表した論文では、ストレスを感じさせるイヴェントの前にマイコバクテリウム・ヴァッカエのワクチンを皮下注射されたマウスは、そうではないマウスと比べ、PTSDとストレス誘発性大腸炎が予防された。さらにその後、マウスを再び同様のストレスにさらしたところ、それらは不安が軽減されたかのように振る舞ったという。

しかし当時、研究チームはマイコバクテリウム・ヴァッカエに驚くべき効用があることを知りながらも、それがどのように体に作用するのか原理がわからなかったという。「この新たな論文は、その理由を明確にしたものです」と、ラウリー博士は言う。

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最終更新:6/11(火) 12:23
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