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MIT生まれのコンセプトが、イケアのロボット家具として日本のワンルームに届くまで

6/11(火) 12:31配信

WIRED.jp

イケアが、ベッドやソファー、机などを一体化したロボット家具「ROGNAN」を発表した。「さまざまな家具を一体化させ、ロボティクスで制御する」というMIT生まれのコンセプトは、スピンオフ企業とイケアの力によって、まもなく日本のワンルームに届けられようとしている。

イケアのひと工夫を経て一般家庭へと普及するか

ソファーベッド、机や棚が一緒になったロフトベッド(システムベッド)、テーブルになるソファー、ソファーにできる二段ベッド──。家具に工夫を凝らし、狭いスペースを最大限活用しようという試みは、これまで無数に行われてきた。そこにイケアはロボティクスを加えることで、こうした一体型家具にさらなる利便性を与えようとしているようだ。

イケアは6月4日、ベッドとソファー、ミニデスク、クローゼットが一体となったロボット家具「ROGNAN」を発表した。3m×3.5mのスペースに収まるというROGNANは、ボタンひとつでベッドやクローゼットが左右に移動し、シーンに応じて部屋のレイアウトを変えられる。発売は2020年に予定されており、その最初の市場として選ばれたのは、(幸か不幸か)家が小さいことで知られる香港と日本だ。

すべてのはじまりはMITのプロジェクト

ROGNANの開発にあたってイケアがタッグを組んだのは、これまでにも高級ロボット家具を手がけてきた米国のオリ(Ori)だ(その名は「折り紙」から来ている)。

オリはもともとマサチューセッツ工科大学(MIT)のプロジェクト「シティーホーム」から生まれた企業である。プロジェクトを率いたケント・ラーソンは、人口密集が深刻化する都市部でいかに部屋の狭さに対するストレスを減らせるかを研究していた。そのなかで思いついたのが、ロボティクスと家具を合体させる方法だ。

当時ラーソンらが考案したのは、ハンドジェスチャーやタッチ、音声制御によって、真っ白な直方体からダイニングテーブルやベッド、シャワー、キッチンなどを引き出すシステムだった。プロトタイプを紹介する動画には、「200平方フィート(18.5平方メートル)のスペースを3倍に」というフレーズがつけられている。

このシステム自体はコンセプト止まりだったものの、プロジェクトの参加者たちは自動で形が変わる家具に商品としての可能性を見い出した。これが、オリの始まりだ。

「現在のスマートホームは、小さな家電などの周辺装置によって成り立っています。残りの空間、つまり部屋の約9割を占める空間は無視されてきました」と、ラーソンの研究室でこのプロジェクトに取り組み、のちにオリの共同創業者となったハジエル・ラリアは2017年の取材に語っていた。

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最終更新:6/11(火) 12:31
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