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世界一の寿司屋 豊洲・大和寿司に最高級の本マグロが届く理由

6/11(火) 11:04配信

FRIDAY

「銀座にある超高級寿司店にも負けないマグロだよ」

カウンターの中から、店主の入野信一氏(75)が笑いかける。

【閲覧注意】絶品マグロの飯テロ写真

鮮やかな桜色の身に、霜降りの大トロ。口の中に入れたとたん、旨味がとろけ出した。最高級の本マグロでなければ味わえない贅沢である――。

東京・豊洲市場内にある「大和寿司」は創業57年の老舗だ。昨年10月の市場移転とともに、築地から引っ越し。市場内にあるため仕入れのための配送費もかからず、安く最高級の寿司を提供している。多くの客の目当ては店自慢の「マグロ握り」だ。千葉・勝浦産の大トロの「蛇腹(じゃばら)」(特に脂が乗った部位)が一カン800円、中トロが700円(各税別)である。

「大和寿司は世界一の寿司屋です。米国の世界最大級の口コミ情報サイト『Yelp』で、『東京の寿司屋ランキング』1位に輝き一躍注目されました。昼時では1時間待ちも当たり前。3日連続で行列に並んだ、外国人観光客もいるそうです」(グルメライター)

本マグロの競りが始まるのは早い。早朝5時半からスタートし、100kgを超す大物は開始10分ほどで競り落とされる。大和寿司にネタを届けるのはマグロ仲卸「やま幸(ゆき)」。銀座の高級寿司店「久兵衛」にも納める名店で、年明け最初の「初競り」で最高額の本マグロを競り落とす常連だ。同社社長の山口幸隆氏(56)が取材日(5月上旬)に競り落としたのは、112kgもある勝浦産の最高級本マグロ。大トロがとれる「腹上」のブロックなら、仕入れ値で10万円はする。

「マグロの優劣を見分けるのは、本当に難しい。ベテランになっても、競りは博打のようなものです。的確にいいネタを競り落とす『やま幸』さんのような仲卸は魚河岸の花形です」(マグロ仲卸業者)

市場専用の三輪自動車「ターレ」に載せられた「腹上」のブロックは、「やま幸」を出発し、競り落とされてから2時間後に大和寿司に届けられた。

「ウチで握る本マグロの大トロは、脂が乗った『腹上』のみです」

こう語るのは、大和寿司の仕入れ担当部長の入野光広氏(49)だ。信一氏の次男である光広氏が、到着したばかりの「腹上」を手際よく柵取り(身を切り分けること)していく。同氏が話す。

「縄(延縄漁)でとったマグロは、身が締まっていて食感が『ゴリッ』としています。一方、網(旋網漁)でとったマグロは甘くて柔らか。お客さんの好みもあるけど、ウチでは網がおススメかな」

大和寿司には隣接した2店舗がある。向かって右の店では父親の信一氏が握り、左では長男の成広氏(52)がもてなす。“親子寿司“なのだ。席はそれぞれカウンターの12席ずつ。午前5時半の開店と同時に客が暖簾をくぐり始め、7時を過ぎると店の前に行列ができた。

供せられるのは、世界中の美食家をうならせる大トロだ。

『FRIDAY』2019年6月14日号より

最終更新:6/11(火) 11:04
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