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MMTが、こんなにも「エリート」に嫌われる理由

6/11(火) 6:00配信

東洋経済オンライン

 このような貨幣論を「商品貨幣論」と言う。

 しかし、この「商品貨幣論」は、実は、誤りなのである。

第1に、歴史学や人類学における貨幣研究は、軒並み、貨幣が物々交換から発展したという「商品貨幣論」を否定している(フェリックス・マーティン『21世紀の貨幣論』)。

 第2に、1971年にドルと金の兌換が廃止されて以降、世界のほとんどの国が、貴金属による裏付けのない不換通貨を発行している。しかし、なぜ、そのような不換通貨が流通しているのかについて、商品貨幣論は納得できる説明ができない。主流派経済学は「他人が受け取ることがわかっているから、誰もが不換通貨を受け取るのだ」という説明をするが、そんな脆弱な大衆心理に依拠した通貨では、価値が不安定すぎて使い物にはなるまい。

 では、現代の不換通貨は、どうして「貨幣」としての価値が保証され、使われているのであろうか。

■政府の「徴税権力」が物価を調整する

 MMTの答えは極めて明快だ。

 まず、政府は、債務などの計算尺度として通貨単位(円、ドル、ポンドなど)を法定する。

 次に、国民に対して、その通貨単位で計算された納税義務を課す。

 そして、政府は、通貨単位で価値を表示した「通貨」を発行し、租税の支払い手段として定める。これにより、通貨には、納税義務の解消手段としての需要が生じる。

 こうして人々は、通貨に額面どおりの価値を認めるようになり、その通貨を、民間取引の支払いや貯蓄などの手段としても利用するようになり、通貨が流通するのである。

 要するに、人々がお札という単なる紙切れに通貨としての価値を見出すのは、その紙切れで税金が払えるからということだ。

 通貨の価値を裏付けているのは、金などの価値のある「商品」ではない。通貨を法定し、その通貨による納税義務を法定する権力をもつ「政府」である。政府の徴税権力こそが、通貨の価値を担保するアンカーとなっているのだ。

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最終更新:6/11(火) 6:00
東洋経済オンライン

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