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なぜウラジオストクは日本人にとって鬼門なのか?

6/11(火) 6:30配信

Book Bang

北岡 「距離の暴虐」ですね。元来はオーストラリアについて使った言葉ですが、ロシアにも当てはまる。国際政治学者のモーゲンソーが言うように、広大な国土はそれだけで国力の一要素です。
 地政学は基本的にドイツやロシアなど大陸国を中心に発展した学問で、特に軍事力を中心に語られることが多い。しかし日本のような海洋国家から見ると、考え方が少し異なる面もあります。今回の本では、軍事力や経済力だけではなく、あえて民族・宗教・伝統といった要素に注目してみました。大国の周辺に位置する小さな国がどうやってアイデンティティーを失わず生き残っているのか――そのような問題意識を持って各国を歩いてみたつもりです。

 ※【筆者対談】北岡伸一×池内恵/「大国の周縁」から見た地政学「波」2019年6月号より

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北岡伸一(きたおか・しんいち)
1948年、奈良県生まれ。東京大学名誉教授。2015年より国際協力機構(JICA)理事長。東京大学法学部卒業、同大学院法学政治学研究科博士課程修了(法学博士)。立教大学教授、東京大学教授、国連大使(国連代表部次席代表)、国際大学学長等を歴任。2011年、紫綬褒章受章。著書に『清沢洌』(サントリー学芸賞受賞)、『日米関係のリアリズム』(読売論壇賞受賞)、『自民党』(吉野作造賞受賞)、『国連の政治力学』、『外交的思考』など。

池内恵(いけうち・さとし)
1973年、東京都生まれ。東京大学先端科学技術研究センター教授。東京大学文学部イスラム学科卒業。同大学院総合文化研究科博士課程単位取得退学。著書に『現代アラブの社会思想』(大佛次郎論壇賞)、『書物の運命』(毎日書評賞)、『イスラーム世界の論じ方』(サントリー学芸賞)、『イスラーム国の衝撃』(毎日出版文化賞特別賞)、『中東 危機の震源を読む』、『サイクス=ピコ協定 百年の呪縛』『シーア派とスンニ派シーア派とスンニ派』などがある。

[文]新潮社

新潮社 波 2019年6月号 掲載

新潮社

2/2ページ

最終更新:6/13(木) 12:11
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