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玉森裕太主演 東野圭吾の真骨頂「パラレルワールド・ラブストーリー」を最大限に楽しむには?

6/12(水) 16:00配信

Book Bang

 緩やかにスピードを下げた黄色い地下鉄に乗りたい皆さんこんにちは。ジャニーズ出演ドラマ/映画の原作小説を紹介するこのコラム。今回は連載第2回「リバース」以来2年ぶりの、玉ちゃんの登場ですよ! 

■玉森裕太(Kis-My-Ft2)・主演! 「パラレルワールド・ラブストーリー」(2019年、松竹)

 原作は東野圭吾の同名小説『パラレルワールド・ラブストーリー』(講談社文庫)。東野作品はこのコーナーでもすっかりお馴染みで、「ナミヤ雑貨店の奇蹟」「ガリレオ」「ラプラスの魔女」「手紙」「マスカレード・ホテル」に続く6回目の登場だ。他にも「トキオ」(2004年、NHK)、「流星の絆」(2008年、TBS)、「プラチナデータ」(2013年、東宝)、「疾風ロンド」(2016年、東映)など多くの東野作品にジャニーズが出演している。キスマイからは千賀くんが「白い凶器」(2012年、フジテレビ)に出てたよね。

 まず例によってあらすじを紹介……したいのだが、これがなかなか難しい。並走する電車に乗っている女性に、ドア越しに恋をしていた敦賀崇史。ところが親友の智彦が、まさにその女性を恋人の麻由子だと言って紹介してきた。嫉妬に苦しみ、思いを抑えきれない崇史……というのがAパート。敦賀崇史には麻由子という同棲中の恋人がいる。紹介してくれたのは親友の智彦。だがその智彦はアメリカに転勤になり、連絡がとれない……これがBパート。

 何を言ってるのかわからないと思うが、私も書いててわからなくなった。つまり、同じ登場人物が違う関係性で登場するふたつの物語が並行して語られるのである。ただここでポイントになるのは、崇史・智彦・麻由子の3人が勤務しているのがヴァーチャルリアリティや人間の記憶について研究している企業だということ。そして片方の崇史がときどき、現状と矛盾する「ありえない記憶」の夢を見るということ。

 どちらの自分が本当なのか。それともパラレルワールドなのか。AパートとBパートが交互に登場し、話が進むにつれて次第に綻びが見えてきて……というのが原作・映画両方に共通する設定だ。まったく予備知識なしで映画を見た人は、「え、何、どゆこと?」とはじめ戸惑ったのではないかしら。その戸惑いは崇史の戸惑いと同じなのである。

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最終更新:6/12(水) 16:00
Book Bang

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