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海外の一流の「休み方」は、日本人とどこが違うのか?

6/12(水) 12:09配信

PHP Online 衆知(THE21)

「休む暇がない」のはマネジメント力不足

 もう一つの日本との大きな違いは、休暇期間の長さだ。

「少なくとも3週間は必要という考えが一般的。中には6週間休む人もいます」

 日本人にはとてもムリに思える長さだ。1週間の休暇を取るときでさえ、居心地の悪さを覚えるビジネスパーソンが少なくないだろう。

「そう感じてしまうのはなぜか。そこには二つの側面があると思います。
 一つは、『上司が良い顔をしない』『皆に比べて長く取るのは申し訳ない』という職場への気兼ねです。職場の中で、『休暇=周囲に迷惑をかけないのであれば取っていいもの』という位置づけが暗黙の了解になってしまっているのです。
 これはおそらく、高度成長期の『長く働くほど豊かになれる』社会が醸成した価値観でしょう。そんな社会が機能しなくなった今でも、気兼ねだけが風習として残ってしまっているのです」

 これを解消するには、職場風土の改革が必要だろう。もう一つの側面に関してはどうだろうか。

「二つ目は不安感です。『不在の間に仕事に支障が出たらどうしよう』と考えて、休暇中も落ち着かない人は多いでしょう。
 これは、本人の中で増大している思い込みであることが多々あります。もし思い込みでないとしたら、不在の間でも滞りなく業務が回る仕組み作りができていないことが問題です」

 この問題は、経営者や部課長など、リーダーの立場にある人間が解決すべきだと語る。

「日本人経営者の中には『休む暇なんかないよ』と語る方がよくいらっしゃいますが、そこにはしばしば『自分がいてこそ会社は回るんだ』という自負のニュアンスが含まれています。
 しかし、同じことを海外で言うと、ご本人のマネジメント力不足だと見なされるでしょう。業務が円滑に進む仕組みを作れていないのだ、と」

完全に仕事を遮断し日常と逆のことをする

 働き方改革が叫ばれる中でさえ、「休みづらさ」が払拭されない日本。その最大の原因は、日本人が長期休暇の「真のメリット」を知らないことにあると能町氏は指摘する。

「そのメリットとは、創造性が湧いてくることです。
 創造性もまた、日本人が弱点とする部分ですね。海外のエグゼクティブは、まとまった休みを取ることでクリエイティビティが格段に増すことを、経験則として知っているのです」

 実際、休暇直後には上司から「アイデアのシャワー」を浴びせられることが常だったそうだ。

「ある職場では、4週間の夏季休暇から戻った上司から、いても立ってもいられぬ様子で、『最高の戦略を思いついたから、すぐに部下たちと共有したい』と言われました。『アイデアが湧いてきて頭が爆発しそうだ!』と嬉し気に語る上司の様子や、その後に訪れた業績の急上昇は、今も記憶に残っています」

 ちなみに能町氏も、上司の休暇中に、同時に休暇を取っていた。

「これも、日本人の価値観では違和感を覚えるところでしょう。秘書こそ上司の留守をきちんとフォローすべきだ、と。
 しかし、私のより重要な役割は、戻ってきた上司のアイデアを実現する舞台を的確にコーディネートすることです。その際に求められる発想力や広い視野を得るには、私自身にも仕事を離れる時間が不可欠でした」

 一定期間、仕事を完全に遮断することが、創造性の源泉になる。では、その時間は、どのようにして過ごすのだろうか。

「日常の仕事と逆のことをするのが創造性を育む秘訣です。
 まず必要なのは『デジタルデトックス』。パソコンを開かない。メールも見ない。情報過多な都会から遠く離れる。デンマークの人たちは、サマーハウスと呼ばれる湖畔の別荘で過ごすことが多かったですね。
 家族とともに心ゆくまでくつろいだり、自然に触れたり、ジョギングなどで身体を動かしたりして過ごします」

 母国やその他の国々での滞在を満喫することが多いが、日本赴任の最後の年には日本を満喫したいという人が多かったという。

「と言っても、観光地を巡るわけではありません。彼らが希望するのは、山奥の禅寺や座禅道場への滞在でした。
 スティーブ・ジョブズの例を挙げるまでもなく、東洋思想へのリスペクトを持つ海外のエグゼクティブは多くいます。静寂や『無の境地』に身を置きたいという気持ちを、一流の人ほど強く持っています。これも、日常の激務から隔絶した、究極的な非日常ですね」

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最終更新:6/12(水) 12:56
PHP Online 衆知(THE21)

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