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米国が北朝鮮を先制攻撃するなら核を使うか? その時、韓国は? 読者の疑問に答える

6/12(水) 16:00配信

デイリー新潮

 再び緊張が高まる朝鮮半島。前回記事「在韓米軍撤収、先制攻撃はいつ? 読者の質問に答える」に続き、韓国観察者の鈴置高史氏が「米国は先制攻撃の際、核は使うのか」といった読者の疑問に答える。

北が何か撃てば先制攻撃してよい

――米国の先制攻撃の可能性あり、とのことですが、それは許されるのですか? 

鈴置: 許されることになっています。国際社会では、敵からの差し迫った脅威を除去するための「先制」(preemption)攻撃と、敵の潜在的な脅威を除去するための「予防」(prevention)攻撃を区別しています。

 前者は認められやすい。個人に例えれば正当防衛です。弾を込めたピストルを向けてくる悪漢を攻撃する権利は誰にもあるからです。一方、後者は過剰防衛と見なされかねません。ピストルを自分に向けていない悪漢を攻撃することに相当するわけです。

 北朝鮮との緊張が高まった2016年、米国では先制攻撃が熱心に検討されました。9月16日、米外交問題評議会(CFR)が主催した討論会でマレン(Michael Mullen)元・米統合参謀本部議長は以下のように語りました。

 「Report Launch of CFR-Sponsored Independent Task Force on U.S. Policy Toward North Korea」(2016年9月16日)から引用します。

・北朝鮮が米国を攻撃する能力をほぼ保持し、それが米国を脅かすものなら、自衛的な次元で北朝鮮を先制打撃し得る。理論的にはミサイルが発射された瞬間に発射台を除去することができる。

 要は、北朝鮮が「弾道ミサイルのようなもの」を撃った瞬間に攻撃してもいいのだ、ということです。それがどこに飛ぶかも、核弾頭が積んであるかも瞬間的には判断できないからです。

韓国に知らせる必要なし

――結局、米国はいつでも……。

鈴置:ええ、拡大解釈すれば、米国は任意の時に北朝鮮を先制攻撃できるわけです。「弾道ミサイルのようなもの」が発射されたかどうかの解釈権は事実上、米国が握っているからです。

 ことに今、制裁緩和を求めて北朝鮮が挑発に出始めた(「在韓米軍撤収、先制攻撃はいつ? 読者の質問に答える」参照)。米国にとって先制攻撃の名分には事欠きません。

 2016~2017年当時、「先制攻撃が米国自衛の目的である以上、在韓米軍の戦略資産を使おうと韓国に知らせる必要はない」との意見も広く語られました。

 米韓連合司令部のトップが韓国人になろうとなるまいと、先制攻撃を韓国軍に知らせる義務はないことになります。

 「在韓国連軍の司令官は依然、米国人だから韓国を含む関係国と事前に協議する義務があるのではないか」と聞いてくる人もいますが、あまり意味のない議論です。米国は国連軍として先制攻撃するわけではないからです。

 ただ現実問題として、在韓米軍基地は先制攻撃には使いにくい。ここから攻撃機を出撃させた場合、直ちに韓国軍が察知します。

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領は「攻撃を知ったら北朝鮮に知らせる」と公言しています(「米韓同盟消滅」第1章第1節「米韓同盟を壊した米朝首脳会談」参照)。

 韓国が「敵側」に寝返った以上は、北朝鮮ににらみを利かせるには、日本の基地と米・日の海軍力が重要になるのです。

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最終更新:6/12(水) 16:00
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