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国の抗体検査対策は非効率的?麻疹と風疹、勢い衰えず〈dot.〉

6/19(水) 7:00配信

AERA dot.

 日々の生活のなかでちょっと気になる出来事やニュースを、2人の女性医師が医療や健康の面から解説するコラム「ちょっとだけ医見手帖」。今回は「麻疹と風疹の予防接種」について、NPO法人医療ガバナンス研究所の内科医・山本佳奈医師が「医見」します。

*  *  *
 今年の4月末、成田空港で勤務する20代の男性会社員が麻疹(はしか)に感染したというニュースが駆け巡りました。様々な国の人が出入りする玄関である空港で麻疹の感染が確認されたということは、麻疹が日本国内はもちろん、全世界にばらまかれたと言っても過言ではありません。麻疹に対する予防接種をしていれば、こんな事態は起きなかったでしょう。

 麻疹は空気感染で広がります。麻疹ウイルスは感染力が極めて高いのが特徴で、免疫を持たないヒトが感染すると、10~12日間の潜伏期間を経て、高熱や発疹などの症状が出ます。ヒトの体内に入った麻疹ウイルスは、免疫を担っている全身のリンパ組織中心に増え、一過性に強い免疫機能抑制状態を生じます。そのため、合併した別の細菌やウイルスによる肺炎や脳炎といった合併症が重症化する可能性もあり、先進国でも麻疹患者の約1,000人に1人の割合で死亡する可能性があることが報告されているのです。

■欧米で猛威を振るう麻疹

 近年、世界中で発生している麻疹ですが、特に欧米で増加傾向にあります。ヨーロッパでは、2016年には5,273人にまで減少した麻疹の報告数が、2017年は21,315人へと約4倍に増加しました。報告数が特に多かったルーマニアやイタリア、ウクライナでは、ワクチン接種の全般的な減少、一部の集団への接種率の低下、ワクチン供給の途絶、病気監視体制の不備などの問題が認められていたと世界保健機関(WHO)は報告しています。

 米国では、2000年に麻疹の撲滅宣言が出されて以来、今年6月の時点で感染者数が1000人を突破。最多報告数を記録し続けていることを、アメリカ疾病予防管理センターが報告しました。近年の増加傾向の要因として、麻疹の輸入が考えられています。予防接種を受けていない人が、麻疹の感染が広がっている国を訪れた際に麻疹に感染し、米国に帰国することで輸入されてしまうのです。

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最終更新:6/19(水) 7:00
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