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岡部美代治さんが語る「美白サイエンス」

6/13(木) 18:11配信

25ansオンライン

エレ女流の熱く賢い美容法を、ビューティ・メダリスト兼美容プランナーの西村直子さんが伝えていくこちらの企画、今回は美白ケアについてお届け。コスメサイエンティストの岡部美代治さんに、美白コスメのサイエンスについて、直球インタビュー。

岡部美代治さんに聞く、美白の疑問~どこまでシミは薄くなる?

Q. 最新のコスメでずばり、どこまでシミを薄くすることができますか?
A. 10年前の化粧品よりもシミが薄くなることは確かです。美白有効成分、トラネキサム酸によるところが大きいですね。資生堂のHAKUが発売されたとき、シミの原因の1つが慢性微弱炎症だと発表し、トラネキサム酸が採用されました。そこから美白ケアに必要なのは、メラニンケア、UVケア、そして炎症ケアの3本柱が確立。
トラネキサム酸は数年前に資生堂以外でも使えるようになりましたし、抗炎症成分のグリチルリチン酸カリウムや植物エキスなどが当たり前に、美白コスメに配合されるようになりました。
毎年発売される新製品は、シミを薄くする力がアップしているのは確実。
けれど、ひとつ言えるのは、シミは局所的にさまざまな要因でできます。美白コスメを使って運よく消えることもありますし、逆に使っていてもシミができることもあります。それから、手っ取り早く消すには、レーザーが有効。けれどレーザーは、一度取っても復活することも…。つまり、絶対的な切り札は、まだ登場していないと言えるでしょう。
 
Q. 絶対的な切り札とも言える、シミを“消す”コスメは、事故と隣り合わせになるなのでしょうか?
A. 思い出されるのはカネボウ化粧品の白斑の事故だと思いますが、カネボウ化粧品の例を解説すると、有効成分ロドデノールが皮膚内に入ると有害な成分に変わり、メラノサイトに溜まることが原因だったと解明されました。その結果、メラニンがつくれなくなって白斑となります。この件に関しては、カネボウは、被害者の治療は最後の1人まで対応するという姿勢で臨んでいます。
この1件の後、美白研究はより安全性の高いコスメへと進化しています。化粧品メーカー同士、安全性研究の情報を交換し切磋琢磨していますから、日本のレベルはとても高く、技術は群を抜いているんです。メーカー同士隠し合うことはなく、すごくオープンなんですよ。“美白コスメは安全”、そう信じて間違いはないと思います。
ちなみにもともと黄色人種は「尋常性白斑」という病気を起こしやすいと言われています。化学物質に限らず自然に起こる病気で、原因は複合的なので、化粧品だけが原因とは言えないのです。
 
Q. 研究段階でまだ製品化されていない美白成分で、今後大いに期待できるものはありますか?
A. ペプチドです。ペプチドはアミノ酸が3~5つ組み合わさったもので、8000以上もの組み合わせがあり、遺伝子のスイッチを入れて、酵素をコントロールする働きをします。
今はエイジングケアコスメでよく使われているのですが、ペプチドをうまく配列させれば、メラニンの代謝や合成をうまくコントロールできるペプチドがあるのでは、と期待しています。
ただしペプチドも効きすぎてしまうのが弊害になるので、ブレーキをかける仕組みを解明することが課題。
ちなみにDNAはすでに全て解明されていますし、iPS細胞の登場により、あらゆる研究が加速度的に前進しています。
つまり科学技術は年々、進化していますから、安全にシミを消す切り札が登場するのも、もしかしたら時間の問題かもしれません。

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最終更新:6/13(木) 18:11
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