ここから本文です

同じ車種のド新車状態なのに数%も異なることも! 個体にエンジンの「馬力」に差があるワケ

6/13(木) 6:20配信

WEB CARTOP

馬力は新車時でも最大10%程の差がある

 同じメーカーの同じエンジン、しかも新品同士を比べても、なんだか調子がよくって、吹けがいいエンジンと、なんとなく回転が重くて、力がないように感じるエンジンというのは存在する。いまの国産のエンジンなんて、ものすごい精度の高さで作られているはずなのに、なぜこのような差が生じるのか? それともこの差は“感じ”の違い、あくまで主観的な問題で、客観的には大差はないのか?

今じゃあり得ないドッカンターボの国産モデル5選!

 結論からいうと、最新のエンジンでも、当たり・はずれはやっぱりある。たとえばノーマルエンジン同士で戦うワンメイクレースの車両だと、筑波サーキットのようなテクニカルなコースでも、エンジンの当たり・はずれで、コンマ1~2秒のタイム差はある。ストレートが長いFSWなら、その差はもっと顕著になるはずだ。

 シャシダイで計れば、およそ5%程度、最大で10%ぐらいの違いはあるかもしれない……。新品時から10%もパワーダウンしたら、そろそろオーバーホールを検討する人だっているぐらいなのに、最初からそんなに大差がついているとしたら納得できない、と思うかもしれないが、これは工業製品の宿命というもの。

 エンジン関係の部品点数は、およそ1万点。その一個一個に設計図があって、細かい寸法が定められている。その数字に寸分違わず組み立てられれば、基本的に差は生じないはずだが、何万台も製造する量産車のエンジンのパーツを、全部ピタッと同じ寸法で作るのは実質不可能。そこで、自動車メーカーは設計図の基準値に対し、プラスマイナスいくつまでのズレはOKという「公差」というのを設けている。

 たとえば、シリンダーヘッドの歪みは、最大0.2mmまで。クランクの曲がりは0.02mmまで。ピストンやコンロッドといった回転部分の重量物の重量差は、±1gまで。ブロック上面の歪みは0.1mmまで。ピストンの外径は0.01mm以内。燃焼室の容量も、バルブ径や重さも、メタルの厚さも、締め付けトルクも、みんな基準と公差があって、その公差内に収まるように作られている。

 この公差内に収めることを、「精度が高い」というわけで、そういう意味で精度の低いクルマなんて存在しない。しかし、その公差の幅がゆるいクルマ、ゆるいエンジンは、個体ごとの性能差が大きくなってしまうのだ。

1/2ページ

最終更新:6/13(木) 6:20
WEB CARTOP

記事提供社からのご案内(外部サイト)

クルマの「知りたい」を完全網羅
新車試乗・最新技術・お役立ち情報 etc……
すべてがわかる自動車メディアの決定版

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事