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全米で大ブレイクした「永遠の子猫」、その人気の理由がゲノム解析で見えてきた(動画あり)

6/13(木) 18:11配信

WIRED.jp

小さな体にぱっちりとした大きな目、いつもペロリと出ている舌──。米国で「永遠の子猫」として大ブレイクしたネコの“魅力”を、ある科学者たちがゲノム解析で解き明かした。かわいらしい外観が遺伝子異常によるものであり、大理石骨病という病を患った動物や人間の治療につながる可能性が判明したのだ。こうして1匹の小さなネコが、動物医療の変革につながる可能性も出てきた。

クラウドファンディングに至った背景

ぱっちりとした目、歯のない口元からペロリと見えた舌──。その子猫を初めて見たときのことを、大半の人ははっきりと覚えているだろう。ダニエル・イブラヒムもそのひとりだ。その子猫とは、インターネット上で「永遠の子猫」として大ブレイクした、リルバブ(Lil Bub)という名のネコである。

それは2014年9月、ベルリンでの穏やかな夜の出来事だった。分子遺伝学者のイブラヒムがパソコンで観ていたのは、米国のケーブルテレビネットワークHBOのドキュメンタリー番組「VICE」である。ソーシャルメディアで有名になったリルバブを取り上げた番組だ。

この番組を観たあと、たいていの人はリルバブのTシャツを買ったり、210万人を超えるInstagramアカウントのフォロワーになったりするはずだ。しかし、イブラヒムの場合は違った。

彼は翌朝いちばんにマックス・プランク研究所に駆けつけ、同僚の博士研究員であるダリオ・ルピアネスを訪ねた。ルピアネスは現在、ベルリン医学システムバイオロジー研究所の研究室長を務めている人物だ。

「これを見てくれ」と動画を見せながら、イブラヒムはルピアネスに言った。リルバブのX線写真を獣医が見ている場面で、骨密度の高い脚が三角フラスコのように奇妙な形に曲がっている。

リルバブの脚のX線写真は、大理石骨病を患った人のX線写真とそっくりだった。大理石骨病とは、四肢に奇形をもたらす珍しい病気で、イブラヒムとルピアネーズが研究していた遺伝性の病だ。

「このネコをゲノム解析すべきだ」と、ルピアネスは言った。

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最終更新:6/13(木) 18:11
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