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板挟み「中間管理職」こそ会社の宝である理由

6/13(木) 9:00配信

東洋経済オンライン

「上からは無理難題を言われるし、部下には『ムリですよ。現場を見てください』と言われるし……。つらいなぁ……」こんな悩みを抱えるマネジャーは多いのでないだろうか? 
マーケティング戦略コンサルタントであり、『世界のエリートが学んでいるMBA必読書50冊を1冊にまとめてみた』の著者でもある永井孝尚氏によると、「中間管理職が板挟みになって悩むことが、実は日本企業が新たな知識を創造する成功パターン」という。そこで、中間管理職がどのように知識を創造するのかを語ってもらった。(本記事は、同書の一部を再編集したものです)

■日本はミドルアップダウン型

 企業の経営スタイルには、トップダウン型とボトムアップ型がある、といわれてきた。

 トップダウン型の典型は、アメリカのGE社だ。元CEOのジャック・ウェルチは「1位か2位でなければ撤退」と明確な戦略を決め、その戦略を実行させた。トップダウン型は強力なリーダーシップで戦略を現場に降ろす。しかし現場での新たな知識の創造は軽視しがちだ。

 ボトムアップ型の典型は、アメリカの3M社だ。3Mは社員の自律性を重視してきた。3Mのポストイットは教会の聖歌隊にいた研究者が「楽譜に貼ったり、はがしたりできるしおりがほしい」と試作し、社内でサンプルを配って広がったものだ。現場が知識を創造したのだ。

 ここで知識について改めて整理してみたい。知識には2種類ある。例えば泳ぐ方法は、言葉で知識として説明されても、なかなかわからない。実際に水に入り息継ぎやバタ足を練習して、私たちは泳げるようになる。言葉にできない知識もあるということだ。この言葉にできない知識を「暗黙知」、言葉にできる知識を「形式知」という。

 知識はまるで氷山のような構造になっていて、海の上に見える氷山の下に膨大な氷の塊があるように、言葉で伝わる形式知の下に言葉にできない膨大な暗黙知がある。

 ボトムアップ型の組織は、社員が自律的に動き、現場の暗黙知を商品化するのが得意だ。しかし暗黙知は個人にとどまっている。暗黙知を全社に広げるのも難しい。

 そして、トップダウン型もボトムアップ型も、中間管理職、つまりミドルマネジャーの役割が評価されていない。知識をつくる役割は、トップダウン型ではトップが、ボトムアップ型では現場の個人が、それぞれ担っていて、影が薄い。

 ところが、日本企業の多くはミドルアップダウン・マネジメントだ。 「中間管理職は上から怒られ、下から突き上げられる」と言われ、悲観的に語られることも多い。だが、実はそれが大事なのだ。中間管理職がトップの理想と現場が抱える現実の矛盾を解消することで、組織で知識が創造されていく。

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最終更新:6/13(木) 9:00
東洋経済オンライン

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