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長時間労働から労働者を守る!「過労死ライン」を知ろう

6/14(金) 7:33配信

日本の人事部

過労死ラインとは、病気や死亡に至るリスクが高まる時間外労働時間のことを言いますが、法律的には病気や死亡、自殺が労働に起因するものだと認定する基準のことを指します。現在では、働きすぎによって、脳や心臓の疾患が発生しやすくなることがわかっていますが、過労死ラインが定められる前は、労働との関係が不明瞭で、労災認定がされづらいことがありました。過労死ラインが定められたことで、労働と疾患の関係が明瞭になったのです。

過労死ラインとは

さまざまな病気には、労働環境だけではなく、食生活など日常的な生活も複雑にかかわってきます。そのため、働きすぎが病気の原因であることを示して労災認定を行うには、一定の基準を設けなければなりません。それが、過労死ラインです。

過労死ラインとは、病気や死亡、自殺に至るリスクが高まる労働時間のことであり、それらの害が労働に起因するものだと認定する基準のことを言います。法律上では、「発症前1ヵ月間に100時間」あるいは「発症前2~6ヵ月間平均で80時間」を超える時間外労働の場合は、業務と発症との関係性を認定できるとされています。

この基準がなければ、劣悪な労働環境が精神や肉体の疾患を引き起こしたことが認定されづらく、使用者の責任を追及することが難しくなり、さらに「労働者災害補償保険法(労災保険)」の対象になることが困難になってしまいます。すると、適切な補償も受けることができないことになってしまうでしょう。過労死ラインは、長時間労働から労働者を守るための基準なのです。

過労死ラインを守ろう! ~過労死の定義と守ることの重要性~

長時間にわたる労働は、疲労を蓄積するもっとも主要な原因のひとつです。適度な休みをとらずに長時間働くことは、うつ病などの精神障害に陥る危険性を高めるばかりか、脳や心臓の疾患を引き起こす可能性を高めることにもなります。過労死等防止対策推進法第2条には「過労死等」として、以下のように定義されています。

(1)業務における過重な負荷による脳血管疾患・心臓疾患を原因とする死亡
(2)業務における強い心理的負荷による精神障害を原因とする自殺による死亡
(3)死亡には至らないが、これらの脳血管疾患・心臓疾患、精神障害

疲労がなかなかとれない中で仕事を続けると死亡や疾患につながることが、医学的な知見からわかっています。さらに、蓄積された疲労と心的ストレスの中で正常な判断ができなくなり、自殺行為を思いとどまることができなくなることがあるとされています。労働環境を整えるためには、過労死ラインを超えず、以下で解説する36協定の範囲内で、労働者にやさしい環境をつくっていかなければなりません。

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最終更新:6/14(金) 7:33
日本の人事部

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